――現在JCSが上演されている自由劇場も今年で柿落とし(こけらおとし=劇場が新しくオープンする事)から10年が経ちました。芝さんの中で何か思い出深いエピソードはありますか?
芝
思い出と言えば……まさに自由劇場の『思い出を売る男』にキャスティングされた時、劇中でサキソフォンを吹く役(黒マスクのジョオ)だったのですが、帰りの足でそのまま楽器店に行ってサキソフォンを購入しました。僕ね、思い立ったらすぐ行動なんですよ(笑)。買ってしまったら猛練習するしかないって事でこれもとことんやりました。
――JCSは精神的にも肉体的にもかなり大変な作品だと思います。どんな方法でリフレッシュなさっていますか?
芝
それがね、完全なオフはほぼないんです。と云うのも1日休むと感覚が抜けてしまうような気がして、基礎的なレッスンは休演日にも必ずするようにしてるんです。
――お休みの日もですか?それは凄いですね。
芝
そうなんですよ(笑)。後、リフレッシュと言えば僕の場合はお酒、ですね。地元が福岡なので、福岡公演の時なんかは全然舞台の事を知らない地元の方達と一緒に盛り上がったりして。実はシェイカーも振れるんですよ。後は勉強の為に映画を観に行ったりもしますが、やっぱり最後は全部舞台に繋がって行くんですね。
『ジーザス・クライスト=スーパースター』イスカリオテのユダ、『エビータ』のチェ・ゲバラ、『サウンド・オブ・ミュージック』トラップ大佐、『リトル・マーメイド』のトリトン、『思い出を売る男』黒マスクのジョオ等、劇団四季の様々な作品に欠かせない存在の芝清道さん。当日は公演後にも関わらず、周囲の温度が2、3度上がったかのような熱いトークを聞かせてくれました。
インタビュー中の明るくて華やかな語り口の裏で、厳しく自分を追い込み、真っ直ぐ前に進んでいく芝さんの背中が見えるような気がしたのが……とても印象的でした。
劇団四季 『ジーザス・クライスト=スーパースター』
■エルサレム・バージョン 現在公演中~12月1日(日)
■ジャポネスク・バージョン 12月7日(土)~12月14日(土)
自由劇場(東京・浜松町)
劇団四季予約センター 0120-489444
(午前10時~午後6時)
劇団四季公式HP
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