年金/年金記録の確認方法・ねんきんネット

要注意!年金の記録漏れがありそうな9つのケース(2ページ目)

年金記録漏れの問題はすべて解決していません。まだ誰のものでもない年金記録がたくさんあります。年金記録問題から5年以上経過しましたが、ひょっとしたら自分の記録もまだ漏れている可能性があります。今回は年金記録漏れがありそうなケースをご紹介しますので参考にしてください。

執筆者:音田 大志

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ケース6:名前の読み方をよく間違われる人

自分の過去を振り返ることが重要です

自分の過去を振り返ることが重要です

コンピュータがない時代、年金記録は紙媒体で管理されていましたが、昭和50年代後半からコンピュータ管理されることとなりました。

コンピュータ管理へ移行する際、氏名や生年月日、会社名などを入力してコンピュータに記録を移し替えていく作業をしたのですが、この時、氏名はカタカナで登録していました。紙媒体では漢字で書かれていたため、名前の読み方を間違えて登録したケースが多くあります。

一文字でも違うと別人扱いになってしまいますので、名前の読み方をよく間違われる人は年金記録漏れがあるかもしれません。

【例】
良子(ヨシコ、リョウコ)、高田(タカダ、タカタ)、古谷(フルタニ、フルヤ)など

ケース7:会社名と屋号が違う会社で働いていた人

例えば、ユニクロの会社名は株式会社ファーストリテイリングです。ユニクロは屋号です。このように屋号と会社名が違う会社はたくさんあります。

年金は屋号ではなく会社名で登録します。よって、年金記録の調査依頼をする場合、屋号で調査依頼しても該当なしという結果となります。もし、加入漏れの疑いがある場合、会社名で調査依頼するようにしましょう。調査依頼は年金事務所で簡単にできます。

ケース8:テナントの従業員として勤務していた人

百貨店でよくあるケースですが、例えば、自分は高島屋で働いていたけれども実は高島屋のテナントの従業員だったという場合。高島屋で調査依頼しても記録が見つかることはありません。テナントの会社名で調査しなければなりません。

また、テナントの場合、屋号と会社名が異なっているケースが結構あります。百貨店などで働いていた人は、百貨店直営の従業員だったのか、テナントの従業員だったのか思い出し、もしその期間の記録がなければ調査依頼するとよいでしょう。

ケース9:転勤を何度もしていた人

転勤をしていた人だと、転勤時に1カ月の年金空白期間が出てしまうケースがあります。

社会保険は原則、事業所単位で加入手続き等を行います。A支店からB支店へ転勤した場合、A支店では社会保険の喪失手続き、B支店は社会保険の加入手続きを行います。

この時、資格喪失日と資格取得日は同じ日でないといけませんが、違う日になっている場合があります。そして、1日でも違っていた場合、1カ月の空白期間が生じてしまうことがあるのです。それが月末月初です。

例えば6月1日が異動日の場合、本来資格前の勤め先の資格喪失日は6月1日、新しい勤め先の資格取得日も6月1日としなければなりませんが、資格喪失を5月31日、資格取得を6月1日とした場合、年金記録上、5月は未加入期間という空白期間となってしまいます。これは会社の事務手続きミスの可能性が高いです。

転勤が多かった人は改めて、年金記録が切れ間なく繋がっているか確認してみてください。

年金記録漏れを発見するには、結局のところ自分の記憶が頼りになってきます。「今の記録で間違いない」と思っていても実際には漏れがあった、という人をたくさん見てきました。この機会に、自分の人生をもう一度振りかえってみてもよいかもしれません。

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