ケアマネジャーの資格や業務内容については、記事「ケアマネージャー(介護支援専門員)とは」で説明しましたが、本記事では、ケアマネジャーと混同しやすい福祉系の類似資格を紹介します。福祉分野には多くの専門職が従事しており、その中でも医師や看護師、薬剤師などの医療系資格は業務内容がイメージしやすいと思います。しかし、ケアマネジャー、介護福祉士、社会福祉士、社会福祉主事などの福祉系資格は、実際の業務内容が分かりにくいかもしれません。それぞれの資格についてまとめてみます。

介護福祉士

ケアマネの類似資格

ケアマネの類似資格

介護福祉士は国家資格であり、「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づいて制定された資格です。ケアワーカーとも称され、介護実務者の基礎資格となっています。介護福祉士の資格を所持していない者でも高齢者等の介護に携わることができますが、これは介護福祉士が業務独占の資格ではなく名称独占資格であるためです。介護福祉士と名乗るには資格を所持していなければなりませんが、実務を行うことについては制約を受けていない、つまり誰が行ってもよいとされています。実際、高齢者施設等の介護職員は介護福祉士の他、ホームヘルパーなども従事しています。

業務独占についての補足ですが、医師ではない者が患者に対して手術をすることは無償であっても認められていません。逆に、医師であれば手術をすることはもちろん、検査やレントゲンの実施、調剤やリハビリテーションまでも行うことができます。実際、離島などの人員が足りていない地域では、医療行為をひとりで完結しなければならず、医師が多くの業務を兼ねています。これに対し、前述のとおり介護に関する行為は無資格者が行ってもよいとされているので専門職の業務範囲が重なり、分かりにくくなっています。

では、介護職員に専門性は無いかというとそうではありません。介護保険施設等では、一定の割合で介護福祉士を配置することでサービスの質を担保できるという考えから、介護福祉士の人員基準が設けられています。一方で、有資格者が基準どおり配置されていない場合は介護報酬が減算されます。専門性を認めているからこそ、介護福祉士を一定数配置していないとペナルティが課せられるわけです。また、介護報酬を加算するのではなく減算するという考えは、介護福祉士が一定数配置されることを前提に介護報酬を設定しているため。このことからも、介護職員の基礎資格は介護福祉士であることが言えます。

介護福祉士の業務内容は、高齢者や障害者に対して入浴、食事、排せつ等の介護を行うことです。特別養護老人ホームなどの介護保険施設では夜勤も行います。その他、レクリエーションや買い物代行、外出行事、年中行事、定期受診等、入所者の生活を直接支える存在として、生活全般の支援を行います。

次のページでは、社会福祉士、社会福祉主事について説明します。