社会保険労務士試験/社会保険労務士とは

「社労士のダブルライセンス」は売上増につながるか?(2ページ目)

ダブルライセンスを持っている社労士は多いものの、複数の資格をフルに活用できている人はあまりいないのが実情です。とはいえ、社労士と相性のよい資格であれば、使い方次第で事務所の売上増につなげることも可能です。

長友 秀樹

執筆者:長友 秀樹

社会保険労務士試験ガイド


その他の資格とのダブルライセンス

行政書士や中小企業診断士のように、直接的には売上増に結びつかないかもしれませんが、ファイナンシャル・プランナーや産業カウンセラー、年金アドバイザーなどの資格は、自分の得意分野と関連付けて持っている社労士が結構います。

●ファイナンシャル・プランナー(2級FP技能士/AFP・CFP):資産・保険活用に強い社労士

●産業カウンセラー:メンタルヘルス対策に強い社労士

●年金アドバイザー2級:年金相談に強い社労士

得意分野といっても、資格がなければ仕事ができないわけではありませんので、「どうせ勉強するなら資格試験を受けなければもったいない」といったように、結果的に資格を取ったケースが多いようです。

これらの資格を取りたいのであれば、自分はどのような業務を得意分野としたいのかを、事前によく検討した方がよいでしょう。

他には宅建や日商簿記検定、ビジネス実務法務検定などの資格もあります。

社労士に対する顧客側の担当者は、特に中小零細企業では人事だけでなく、総務や法務、経理など「社内の管理業務は何でもやってます」といった方がいますので、簡単でいいので、民法や会社法などの法務知識や、経理や財務諸表の知識があると話題が広がり、コミュニケーションが取りやすくなります。

ダブルライセンスの必要性について

最後になりますが、ダブルライセンスと聞くと、資格が複数あって箔がつくとか、顧客が増えそうとか、仕事に困らなさそうに感じるかもしれませんが、実情としてはそんなに甘いものではありません。

実際にダブルライセンスを持っている社労士の話を聞いてみても、社労士以外の資格は名刺上の肩書にしか過ぎないケースがほとんどです。

もしかすると社労士資格だけでは勝負できないと自信を持てないでいる方もいるかもしれませんが、社会保険労務士は、決してダブルライセンスがないと戦えない資格ではありません。

ですので、特にこれから社労士資格を目指そうという方や、社労士資格を取って間もない方の場合、まずは社労士としての実力を付けてから、ダブルライセンスを目指してはいかがでしょうか。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます