調色も調光もできるLED照明器具

LEDには、一つの照明器具で、好みに合わせて光の色と明るさを選ぶことができるものがあります。光の色を変えることを調色、明るさを変えることを調光ということや、光の色の違いを色温度と呼ぶことは、以前の記事「ライフサイクルに合わせる!LED照明の選び方」でも説明しました。なかでも、調色機能を持ったLEDシーリングライトの場合は、リモコンで自在に光の色や明るさをコントロールすることができる製品がほとんどです。

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         一台で調光・調色をさまざまに調整することが可能なLEDシーリングライトは種類も豊富


明るさの調整であれば、従来の照明器具にも可能なものはありましたが、光の色を変えるのは今までの照明器具では難しい機能。「調色」は、LEDの照明器具ならではの機能といってもよいでしょう。

調光・調色のメリットは
暮らしのシーンに合わせた光を選べること

では、光の色や明るさを変えられることは、どんなメリットにつながるのでしょうか。

ゆっくりくつろぎたい場合、あるいはテキパキと作業をこなしたい場合など、本来はその時々のシーンによって適した光の色や明るさが異なるものです。つまり、シーンごとに調光や調色を簡単に行うことができれば、同じ空間にいながら照明器具を変えることもなく、その時々に合った最適な光の環境を手に入れられるわけです。

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明るさも色も調節すれば、最適な光の環境をつくり出すことが可能に

私たち人間をはじめ、動物、植物、菌類など生物のほとんどは、サーカディアンリズムと呼ばれる明暗のサイクルによって、体内のリズムを整えています。

サー カディアンリズムとは、朝、明るくなると目が覚めたり、夜暗くなると眠くなる現象といえばわかりやすいでしょうか。ちなみに、夕日や夕焼けを見ると悲しくなることがあるのも、このサーカディアンリズムに関係があるといわれています。家事や勉強などをする場合は、スッキリとした「昼光色」や「昼白色(白色)」の明るい光の下だと、作業がはかどります。「電球色」といわれる赤みを帯びた色で少し抑えた光の下では、落ち着いた気分になり、くつろげるものです。このような心理や生理作用に光の色や明暗が影響するということなのです。

これらの理由から、専門家は、照明の調光や調色機能を上手に活用することで、覚醒や睡眠のリズムを整えたり促したりすることができると考え、人工照明とサーカディアンリズムの関係性についての研究が進められています。

時間やシーンに合わせた「適時適照」

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シーリングライトはシーンに合ったあかりを選べる高機能なものが多い

シーンに合った最適な光の環境をつくることを「適時適照(てきじてきしょう)」といいます。この適時適照という考え方は、サーカディアンリズムにも通じる手法です。

イメージしにくいかもしれませんので、リビングや子供部屋を例に挙げて少し具体的に説明してみましょう。

住宅の中で、家族が集う場であり、食事をしたりテレビを見たりと、さまざまなことをするリビング。ここに調色・調光機能を持つLEDシーリングライトを設置したとします。

朝、学校や会社に出かけるため朝食をとったり身支度したりと、慌ただしく家族が活動する時間帯は、「昼光色」といわれるやや青白っぽいさわやかな色の光にしましょう。
その後、家事が一段落した昼間から夕食の頃までは、昼光色よりやや黄色みがかかって自然に感じる「昼白色(白色)」を選びます。
そして、夕食後の家族団らんは、赤みがかった穏やかで落ち着いた色の「電球色」を選べば、ゆったりと過ごすことができるでしょう。

また、子供部屋は遊んだり勉強したり、夜は睡眠をとったりと、ひとつの部屋の中でさまざまなシーンが展開される空間。用途や時間によって最適な光量・光色は異なります。
勉強する時間帯には白黒のコントラストがはっきりするように「昼光色」で明るくすれば、教科書の小さな文字もくっきり読みやすくなり、勉強もはかどることでしょう。就寝時には、赤みのある「電球色」を選び、明るさを落とし、徐々に眠気を促すようにしたいものです。

調光・調色機能付きのLEDのシーリングライトであれば、こういったことが1台で可能になるのです。そして、ご説明したように、光の色と明るさを自在に操り、上手に組み合わせること。これが「適時適照」という考え方なのです。

さらに、より細かく適切にあかりをコントロールしたいのであれば、天井に取り付けたシーリングライト一灯だけで対応するのではなく、複数の照明器具を配置する「多灯分散」をおすすめします。

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「多灯分散」について説明していきましょう>>