日本の住宅文化に、中古住宅がようやく根付こうとしている。
今、わが国の住宅市場では「逆転現象」が起ころうとしています。これまで、マイホーム市場では新築住宅が主役となって、マーケットの根幹をなしてきました。ところが、新築に比べた価格の割安感や、好みの間取りに設計変更できる自由さなどが受け入れられ、現在、中古住宅に注目が集まるようになっています。

「長期間にわたって使用可能な良質な住宅ストックの形成」―― を掲げる長期優良住宅普及促進法(2009年6月施行)の理念や精神が、ようやく日本の住宅文化に根付こうとしています。

その甲斐あってか、矢野経済研究所では2010年の住宅リフォーム市場規模を5兆4000億円と予測します。住宅エコポイント制度の導入や「リフォームを最重点に位置づけ……」と公約したマニフェストの存在など、リフォーム需要が高まりつつあることが市場規模拡大の理由と分析します。

しかし、その一方でいい加減な工事や過大な工事費用の請求など、悪質リフォーム(消費者トラブル)が後を絶ちません。さらに、“ドミノ倒し”と形容される不動産不況が完全に終息していない中、リフォーム業者が経営破綻してしまった際の保証問題も新たな懸念材料になろうとしています。ずさんな工事のためにリフォーム部分に欠陥が見つかった場合、すでに業者が倒産していては、消費者(工事発注者)は修補請求することができません。泣き寝入りを余儀なくされるわけです。

そこで、創設されたのがリフォーム欠陥工事に対する瑕疵(かし)担保についての保険制度です。09年10月に施行された「住宅瑕疵担保履行法」のリフォーム版というところでしょう。この保険により消費者保護の充実が図られ、安心して良質なリフォームができるようになることが期待されます。はたして、どのような仕組みなのか?―― 今回はその概要をご紹介します。

リフォーム業者が保険契約者 保険金額は最大1000万円


3月19日現在、リフォーム瑕疵保険の保険法人として認可されているのは「日本住宅保証検査機構」の1社だけです。以下に、同社が発表している概要を掲載します。

■ 保険契約者・被保険者となるのは?
消費者(発注者)ではなくリフォーム工事を実施する事業者です。よって、保険料を直接負担するのもリフォーム事業者となります。

■ 対象となるリフォーム工事は?
既存住宅の一部または既存住宅と一体となった設備にかかる改修等の工事です。

※基礎の新設を伴う工事(増築等)、解体工事、撤去・清掃作業は除きます。また、分譲マンションの場合は、区分所有者が発注できる工事に限ります。

■ 保険の対象となる部分は?
リフォーム工事を行った部分すべてです。

■ 保険期間は?
リフォーム工事を実施した部分と事由によって異なります。



■ 受け取れる保険金額は?
最大1000万円(工事請負金額帯等によって異なってきます)

■その他、注意点は?
加入にあたっては検査が必要となります(工事内容により1~2回)

住宅瑕疵担保履行法とは異なり「任意加入」となるので、リフォームの発注者が業者に対して加入を促すことになります。詳細が明らかになり次第、改めて詳しい内容をご紹介します。
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