国内外の様々な賞を受賞したアルバム
『メロンコリーそして終りのない悲しみ』
■バンド名スマッシング・パンプキンズ
■アルバム名
メロンコリーそして終りのない悲しみ
■おすすめ理由
90年代と言えば、ニルヴァーナに代表されるグランジ・ロックが台頭し、ロックの原始的な響きに回帰する動きが盛んになってきます。
ギターのサウンド自体も重厚に構築するよりも、60年代に扱われたファズのようなチープで野蛮な歪みを求めるタイプが増えてきます。
そんな原点回帰なムーブメントの一角に、スマッシング・パンプキンズも枠組みされ押し入れられた、そんな印象があります。
しかし彼らはもっと発展的な音楽志向でした。
中心人物のビリー・コーガンの才能とセンスは、うらぶれた大昔の音楽など求めていなく、新しい世代の為の大掛かりなサウンドに活路を見出そうとしていたようです。
95年にリリースされた2枚組全28曲の超大作です。
製作に約2年を有し、当時のバンドが充実しているからこそ可能となった完成度を誇っています。
「90年代のザ・ウォール(ピンク・フロイドのアルバム)を目指した」
とビリーは後日語っています。
アルバムジャケットやブックレットにも、欧州ビクトリア調なイラストや装飾を施し、格調の高いパッケージ性が魅力的でした。
サウンドも様々なアレンジによって壮大なファンタジー観や静寂さ、あるいはヘビィでダークな重心の低いロックも配備した縦横無尽な作りです。
全米アルバムチャート初登場1位、世界21カ国マルチ・プラチナ・ゴールド・ディスク、96年度MTV Best Video Of The Year 他7部門、96年度グラミー最優秀 Hard Rock single 部門、American Music Award Aleternative 最優秀アーティスト賞等を受賞しています。