若くして亡くなったリバー・フェニックスと、キアヌ・リーブスが共演した青春物語
『マイ・プライベート・アイダホ』(1990 アメリカ)
■監督ガス・ヴァンサント
■主演
リバー・フェニックス、キアヌ・リーブス
■DVD販売元
角川映画
■おすすめのポイント
ゲイの男娼、売春、ナルコレプシー(発作的に眠ってしまう睡眠障害)などちょっと日常的ではないエピソードが散りばめられた作品にも関わらず、主演の二人の魅力溢れる演技とストーリーに共感し、実験的かつ美しい映像に魅了される作品です。
ゲイであることをカミングアウトしている監督のガス・ヴァン・サントですが、この作品は彼のゲイ的嗜好を包み隠さず表現しており、主演のキアヌ・リーブスは本作品に出演することをエージェントに反対されたにも関わらずこの作品に魅力を感じてノーギャラ同然で出演したというエピソードもあるそうです。
それも納得できるくらいこの作品でのキアヌ・リーブスは、美しくて、繊細なんだけど精悍。当時はちょっとワイルドな雰囲気のリバーに目が行っていましたが、改めて見返してみるとこの作品はキアヌのために作られたのかなと思うほど魅力的です。
この作品で見せたリバー・フェニックスの演技も、スタンドバイミーの頃のちょっと反抗的で繊細な雰囲気を失くさない素晴らしいものでした。(今後の活躍を期待させる素晴らしい演技だったので夭折したのは本当に残念です)
二人の自分探しの旅をロードムービー仕立てで、美しい風景と共にみせてくれるこの作品。
青春って、なんだか痛々しいなぁ……。
アイダホの広くて青い空を流れていく雲達の映像はずっと私の心から離れません。