映画/口コミでおすすめの恋愛映画(邦画)

親子の温かい愛と哀しい女の愛「異人たちとの夏」

「シナリオライター御三家」と呼ばれていた、山田太一の小説「異人たちとの夏」を映画化した作品。マンションで一人暮らしの秀雄は、ある日、12歳の時に死んだはずの両親に出会う……。人間にしか見えないのに「異人」だった両親。親の愛、恋人の愛、色々な愛が詰まっているゴーストファンタジーです。

投稿記事

色々な愛が詰まっているゴーストファンタジー

■作品名
異人たちとの夏(1988)

■監督
大林宣彦

■主演
風間杜夫、片岡鶴太郎、秋吉久美子、名取裕子

■DVD販売元
SHOCHIKU Co.,Ltd.

■おすすめの理由
1970年に向田邦子、倉本聰とともに「シナリオライター御三家」と呼ばれていた、山田太一の小説「異人たちとの夏」を映画化した作品で、1988年に公開されました。

■あらすじ
40歳のシナリオライター、原田秀雄(風間杜夫)は、妻子と別れ、マンションで一人暮らし。

ある日浅草にでかけた時に、彼が12歳の時に死んだはずの両親に出会う。

二人は不思議なことに年をとっておらず、懐かしさとうれしさで原田は浅草の両親の家に通う。

一方で、同じマンションに住む桂(名取裕子)という女性に恋をし、お互いに愛し合う関係になるが、彼女は原田に「異人(幽霊)」と近づくと、精気を吸い取られれるからもう会うなと忠告する。

そして両親と親子水入らずでお別れ会をし、二人は原田の目の前から姿を消すが、原田の身体はどんどん衰弱する一方でとまらない……。


どうみても人間にしか見えないのに「異人」だった両親。

でも二人とも息子を愛する優しい両親(片岡鶴太郎と秋吉久美子)で、彼らと会うひと時は、時が止ったままなので、両親のほうが年下というちょっと不思議な感覚なのですが、とても心温まるいいシーンです。

三人でお別れにすき焼きを食べるシーンは、涙が溢れてしまいます。

そして恋人になった桂を演じる名取裕子さんの美しいこと。

怖いほど哀しいほど愛を求める女性にぴったりだったと思います。

親の愛、恋人の愛、色々な愛が詰まっているゴーストファンタジーで、「え!」と驚くラストの展開もオチが効いていて好きです。



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