切っても切れない関係のバットマンとジョーカー
■作品名バットマン
■監督
ティム・バートン
■出演
マイケル・キートン、ジャック・ニコルソン、キム・ベイシンガー
■DVD/Blu-ray発売元
ワーナー・ホーム・ビデオ
■おすすめの理由
クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト・トリロジー』が記憶に新しい『バットマン』シリーズですが、ノーラン監督によってリブートされる以前、シリーズを手掛けていたのはあのティム・バートン監督。
1989年~1997年までの前シリーズ4作品のうち、初期の3作品に関わり、1966年以来、人気が落ち込んでいたバットマンを見事に復活させました。
この作品はその最初の作品で、バットマンには『ビートルジュース』が大ヒットしたマイケル・キートン、バットマン史上最強の宿敵ジョーカーをジャック・ニコルソンが演じ、更には『ナインハーフ』でスターの仲間入りを果たしたキム・ベイシンガーがヒロインを務め、音楽担当は天才プリンスという一部の隙もない最強の布陣。
美術館に現れたジャック・ニコルソン演じるジョーカーが“パーティマン”の曲に乗って、名画の数々を笑いながら台無しにしていくシーンは今でも強烈に記憶に残っています。
ヒース・レジャーが演じた『ダークナイト』のジョーカーは高度な知能を持ち、より残虐性が増した天才的犯罪者でしたが、こちらのジョーカーは完全な狂人であるのは共通するものの、原作コミックでの“犯罪界の道化王子”という呼び名そのままのトリックスターという感じ。
犯罪者の割に何処となくくすっと笑えるようなところがあって、ジャック・ニコルソンの小太りな体つきにもよるところが大きいとは思いますが、何となく憎めない。でもやっていることは本当に酷いので腹が立つんですけどね。
バットマンと言いつつ、主役を差し置いて敵役のジョーカーばかり語ってしまいましたが、バットマンとジョーカーは表裏一体、ジョーカーは影の主役でもあるんです。
切っても切れない関係、しかもこの映画だけの設定として、そのことを更に強調するエピソードがあるんですが……それは映画を見てのお楽しみ。ぜひ自分の目で確かめてください。