80年代香港映画の典型的なストーリー
■作品名プロジェクトA
■監督
ジャッキー・チェン
■主演
ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウ
■DVD/Blu-ray発売元
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
■おすすめ理由
1983年の香港映画です。ジャッキーチェンが主演・監督・武術指導・脚本を務め、日本でもヒットしました。
舞台は1900年代初頭の香港です。ジャッキー・チェン扮する海上警察隊のドラゴン、ユン・ピョウ扮する陸上警察隊上官のジャガー、サモ・ハン・キンポー扮する盗賊のフェイが海賊をやっつけ、人質となったイギリス人たちを救出する、というストーリーです。
海上警察隊と陸上警察隊はあまり仲が良くなく、映画の最初のほうでは派手な大喧嘩を繰り広げます。その騒動は逮捕者が出るほどに発展してしまうのですが、自分たちだけ逮捕され、ジャガーたち陸上警察隊が見逃されたことでドラゴンは反発します。しかし戦艦が海賊に爆破されたことで陸上警察隊に合併させられ、協力せざるを得ないことに。
最終的には正義感の強いドラゴンとジャガー、盗賊のフェイが力を合わせ、悪を退治して人々を助ける、という、香港映画の典型的なストーリーです。
カンフーアクションが痛快!
ストーリーそのものがカンフーアクションを見せるためのものです。とにかくみんなが体をはって戦います。特にジャッキー・チェンはスタントマンを使わず、自分で危険なシーンもこなしていました。時計台の張りにつかまり、耐えられず落下するシーンで頭から落ちる大けがもしています。NGシーンはエンディングで見ることができますが、何度見ても衝撃的です。1980年代は香港映画もアクションものが全盛期で、カンフーシーンが豊富に取り入れられています。ジャッキーのヒット映画はたくさんありますが、プロジェクトAが出世作ではないかと思います。80年代は84年のスパルタンX、85年のポリスストーリー、86年のサンダーアーム、88年のサイクロンZなど、カンフーアクションにコメディの要素を取り入れた痛快な作品がたくさん製作されました。最後は正義が勝つと分かっていても、見るたびに痛快な気分になります。
大学で広東語の授業を受けていたときにこの映画が教材に使われたのですが、言葉の勉強のつもりがときどき登場するアクションシーンに見入ってしまい、途中から普通に楽しんでしまったのは良い思い出です。