クロアチア/クロアチア基本情報

クロアチア・中部ダルマチア地方(2ページ目)

北部、中部、南部と3つの地域に分けられるクロアチアのダルマチア地方。今回ご紹介する中部ダルマチア地方は、スプリットのディオクレティアヌス宮殿、古都トロギール、フヴァル島のスターリ・グラド平原と、3つもの世界遺産を抱える見所満載の地域です!

小坂井 真美

執筆者:小坂井 真美

クロアチアガイド

白い石の島 「ブラチ島」

ズラトニラット

「ズラトニラット(黄金の角)」で有名な美しいブラチ島のビーチ (C) Croatian national tourist board. Author : Ivo Pervan

ブラチ島では良質の石灰岩が採れ、その品質の高さは古代ローマ時代から知られていました。スプリットにある古代ローマ遺跡のディオクレティアヌス帝や海を渡ったイスタンブールのアヤソフィア寺院、ベネチアのドゥカーレ寺院などの石材としても使用されています。

島内のボル近郊には「ヨーロッパで一番美しいビーチ」のひとつに選ばれたことのある「ズラトニラット(Zlatni rat)」があります。「ズラトニラット」とはクロアチア語で「黄金の角」という意味。その名の通り、角のような形をした全長約500メートルの浜は、潮の流れや風の影響を受け少しずつ季節ごとにその形を変えます。

ラベンダーと幻のレースの島
フヴァル島

フヴァル島

ラベンダーの島「フヴァル島」。世界的にも有名なリゾートアイランドとしても知られいてる。 (C)Croatian national tourist board. Author : Juraj Kopac

1000を越えるクロアチアの島の中でも特に有名な島のひとつ、フヴァル島。紫色のラベンダー畑、オリーブやぶどう畑が広がる自然豊かなこの島は、リゾートアイランドとして世界的に有名です。特にラベンダー栽培が盛んで、別名「ラベンダーの島」としても知られています。島で採れたラベンダーは多くのポプリや精油、石けんなどに使用されています。

また、島の聖ベネディクト修道院に伝わる手作りのレースは、後に紹介するパグ島やレポグラヴァのレースと同じく世界無形文化財として保護の対象になっています。フヴァル島のレースは、リュウゼツランという植物からとれる繊維を紡いだ糸が使用されているのが特徴で、その手法は島の修道女のみの伝わるという幻のレースなのです。

島の玄関口となる港はスターリ・グラドとフヴァルタウンの2つ。スターリ・グラドは紀元前4世紀頃にやってきたギリシア人入植者によって建てられ、都市国家「ファロス」として発展しました。肥沃な大地を持つこの地で古代ギリシア人はオリーブやぶどうを栽培し、地中海貿易を盛んに行いました。当時の農地が現代にも残るスターリグラド平野とその一体はその歴史的価値が認められ2008年に世界遺産に登録されました。フヴェル島への主な移動手段はスプリットからのフェリーとなりますが、このフェリーはスターリ・グラドに到着します。先に紹介したヴィス島にもフヴァル島を経由してフェリーで行くことになります。
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