現役の墓地でもあるスウェーデンの世界遺産、スコーグスシュルコゴーデン(Skogskyrkogården)

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森の墓地という意味のスコーグスシリコゴーデン、1994年に世界遺産に登録されました

1900年代初期、ストックホルム南部に新しい墓地が必要になり、スウェーデンを代表する建築家であるグンナル・アスプルンド(Gunnar Asplund)とシーグルド・レーヴェレンツ(Sigurd Lewerentz)によって設計されたのが、このスコーグスシュルコゴーデンです。「森の墓地」という意味のスコーグスシュルコゴーデンは、1994年に世界遺産に登録されました。

1917年に建設が始まり、1940年に完成したスコーグスシュルコゴーデンは、ストックホルムの中心地から地下鉄でわずか15分の地にあることを完全に忘れさせるほど、穏やかで厳かな空気を生み出しています。102ヘクタールあり、これはスウェーデンで2番目に大きな墓地になります。敷地内には、5カ所の葬儀チャペルと屋外のセレモニー会場があり、今でも年間約二千ほどの葬儀のセレモニーが行われています。

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スコーグスシュルコゴーデンへのアクセス方法

ストックホルムの中心地からスコーグスシュルコゴーデンを訪れるには、地下鉄緑ライン「ファーシタ ストランド(Farsta Strand)」行きに乗り、15分ほどで「スコーグスシュルコゴーデン駅」まで。地下鉄の駅から歩いて5分ほどで、スコーグスシュルコゴーデンの正面入り口に着きます。

スコーグスシュルコゴーデンを効率よく回るには

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森の中には、約10万の墓があります

その名の通り、森の中にあるスコーグスシュルコゴーデンの観光には、最低でも2~3時間は見てほしいところ。広い敷地内を効率よく回り、スコーグスシュルコゴーデンの見所を見逃すことなく回れるコースをご紹介していきましょう!

 

正面入り口から森の火葬場(Skogskrematoriet)へ

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正面入り口から望む十字架と十字架の道

正面入り口をくぐると、左手に大きな十字架と建物、右手には丘が見えます。墓地を象徴するこの十字架は、1939年にアスプルンドによって設計されました。十字架派は生と死、そして生という生命の循環のシンボルとして考えられており、この十字架に向かう道は、「十字架の道(Korsets väg)」と名付けられています。

十字架の道を歩いていくと、「森の火葬場」とともに「信仰の礼拝堂(Trons kaell)」、「希望の礼拝堂 (Hoppets kapell)」、「聖十字架の礼拝堂 (Heliga korsets kapell) 」があります。これらの礼拝堂を設計したアスプルンドは、火葬場を1カ所にし礼拝堂を3カ所、聖十字架の礼拝堂の横に、「復活記念碑(Uppståndelsemonumentet)」をもうけました。

森の火葬場から楡の高台、七井戸の小道へ

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とても広大な印象を受ける楡の高台、別名瞑想の木立ともよばれる

森の火葬場と礼拝堂の向かいにある小高い丘が「楡の高台(Almhöjden)」です。この高台は、別名「瞑想の木立」と呼ばれており、木に囲まれた中にベンチがあり、ストックホルムや森の火葬場を眺めることができます。穏やかな生の終わりを告げる場は、自然と自分を振り返る穏やかな時間をもたらしてくれるでしょう。時間が許すなら、ぜひ、高台に上り、一休みしながらその眺めを楽しんでほしいと思います。

時間に余裕がない場合は楡の高台の登り口まで歩いていき、「七井戸の小道(Sju brunnars stig)」へと進んでください。この七井戸の小道は、888メートルある小道で、その先には「復活の礼拝堂(Uppståndelsekapellet)」があります。

七井戸の小道は、復活の礼拝堂で別れの儀式を行う弔問客たちが、その悲しみを胸に死者との最後の別れの心の準備ができるようにという思いを込めて作られた森の中の小道です。スコーグスシュルコゴーデンを訪れたら、ぜひ、この道を歩きながら、この墓地にがいかに人間の生と死と向き合って設計されたものなのかを感じてほしいと思います。