夏のモントレー、西川流の過ごし方
8月のなかば。ちょうど、お盆休みのあたり。京都が五山の送り火を目当ての観光客で大賑わいをみせる頃、ボクは後ろ髪を引かれることなく、嬉々として、サンフランシスコ往きのフライトに飛び乗る。1996年に初めて行って以来、ほぼ毎年の恒例行事になっていて、ボクにとっては1年に一度、これを楽しむことがクルマ好き人生の大切な節目に、なってしまっている。
サンフランシスコからレンタカーで2時間弱。街の名前は、モントレー、カーメル、ラグナセカ……。
このあたりで、毎年、8月の第3週末をメインに、クラシックカーやスーパースポーツカー、ラグジュアリーカーを主体とした“自動車のお祭り”が開催されている。
モントレーの週末。クルマ好きのパラダイス・ウィークエンド。最近じゃ、週末限定ではなく、月曜からイベントが目白押しというから、もはや、“モントレー・オートモーティヴ・ウィーク”だ。
とはいえ、メインはやはり週末、金土日。ボクもたいてい木曜日にアメリカ入りして、翌日からのイベントに備えることにしている。そして、金曜日から日曜日までは毎日、早朝から夜中まで、クルマ三昧。
典型的なモントレー・ウィークエンドの過ごし方は、こんな具合だ。
金曜日。歴史的名車に触れ、イタリア車ビッグミーティングへ
朝からクエイル・ロッジ(ペニンシュラグループ)で開催される「モータースポーツ・ギャザリング」へ。歴史を飾ったレーシングカーやスポーツカーがクエイルのゴルフ場フェアウェイに勢揃い。高級ブランドの最新モデルたちが参加車を取り巻くように展示されている。今年は、ランボルギーニの50周年や、ポルシェ911の50年など、目白押し。ちなみに、展示車両の周りには無粋な柵の類は一切ナシ。だからといって触っていいのではなく、節度を持って接する。それが、文化の成熟度合いのバロメーターというものだ。
このイベント、飲食はすべて無料。ただし、入場料は5万円近くもする! (しかも、前売り限定のみで、アッという間に売り切れ)。最新モデルやヘリコプターの試乗も楽しみのひとつ。
午後はラグナセカゴルフコースで「コンコルソ・イタリアーノ」。こちらは、午前と趣がまるで違って、言ってみればイタリア車愛好家たちのビッグミーティング。フェラーリを筆頭に、1000台近くのイタリア車が大集結。貴重なクルマは少なめ(といっても、見物は沢山)だけれども、開放的でフレンドリーな雰囲気がとてもいい。ランボルギーニの50周年を祝う。来年は土曜日開催に変更される予定。
そして、夜はBonhamsのオークションへ。