新北投で見つけた! 究極のスローフード、阿嬌的店
3日間煮込んだ鶏スープは免疫力を高めてくれる
入口はどこ? まさに隠れ家レストラン
ジャズが流れる店内
マンション入り口側から入る方が楽だけど裏通りに玄関があり、そっちから入るほうが風情があるという話を聞けば、誰もがトライしたくなるのではないでしょうか。
古びた石段を登り(これがマンション4階分に相当する高さらしい)、裏通りを行ったり来たりして道に迷うこと10分以上……えっここから入るの?この踏み台が入り口?と絶句するような場所に阿嬌的店はありました。迷いそうなら、駅前側のマンションエントランスから入店しましょう。
前日までの予約が絶対に必要ですが、ここに来ればその理由が分かるはず。ひと皿ごとに食べる人を感動させる料理なんです。メニューはコース料理のみでひとり1000台湾元(3300円)、1200台湾元(3960円)、1500台湾元(4950円)の3種類です。
料理も室内もどこかレトロで心地よい
手のひらサイズの碧玉瓢瓜は、テーブルで切り分けてくれる
阿嬌的店の料理はどれも一昼夜じっくりと火を通し、味をしみ込ませ、形を整えたものばかり。油で炒めず、揚げず、心をこめて作られた料理は、食べる人の心をほぐしてくれます。
この店でとくに有名な料理に「碧玉瓢瓜」というものがあります。これはまず豚骨を10時間煮て、その中に瓢瓜を入れ2時間とろ火でことこと煮込んだもの。青緑色した瓜は非常に柔らかく煮こまれ、そこにアワビやフカヒレでだしを取ったスープがかかっています。その美しさはまさに芸術品。さわやかな瓜の甘さが嬉しい一皿です。
茶葉卵は双子の(黄身が2つある)卵を使って15時間煮込んだものですし、3日間煮込んだ鶏とレモンのスープも絶品。これらは定番メニューではなく、季節によって変化します。
ちなみに阿嬌的店とは、「嬌ちゃんの店」という意味。林さんの奥様が阿嬌で、当時奥様が料理を作っていたためこの名前になったんだとか。「だから今は僕が嬌ちゃんだよ」と笑う林さん。
林さんの料理を食べるためなら、タクシーを飛ばしても惜しくないはず。帰りは日帰り温泉に立ち寄って、観光気分を満喫してみては?
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■阿嬌的店(アチャオダディエン)
住所:台北市北投區光明路220号4F 304室
アクセス:MRT新北投駅から徒歩3分程度。台北駅周辺からタクシーで30分程度(350~400台湾元くらい)。
TEL:(02)2892-3613(前日までに必ず予約すること)
営業時間:12:00~14:30、18:00~21:00
定休日:月曜日