ドロットニングホルム宮殿
園庭側からみたドロットニングホルム宮殿
1661年に火事によって消失した宮殿の再建築が、ヘドヴィック・エレオノーラ王妃によって命じられ、90年ほどの歳月をかけて改築や増築を重ね、1750年ごろに宮殿は完成。多くの城と同様に、ドロットニングホルム宮殿もその時代の必要性と主の好みによって変化してきました。そんなスウェーデンとヨーロッパの歴史や文化、美術や芸術をふんだんに見ることができるのが、この宮殿の魅力です。
見学可能な北側半分の宮殿内には、フランス国王ルイ15世の肖像画のある緑の間やギャラリーなど多くの美術作品が惜しみなく公開されています。部屋の家具や調度品は、バロックからロココ調とその時代の流行が取り入れられており、見比べるとそれぞれどの時代にどの主によって使われたかによって大きな差があり興味深いものがあります。入場する際に日本語のガイドブックを購入して回るか、ガイドツアーがあるので参加することをお勧めします。
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■Drottningholms slott
・開館時間:
【5~8月】10:00~16:30
【9月】11:00~15:30
【4・10月】金~日曜11:00~15:30
【11~3月】土・日のみ12:00~15:30
・休館日:12月9~30日
・入場料:大人100クローネ、学生と子ども50クローネ
・英語・スウェーデン語ガイドツアー:
【5~8月】10:00、12:00、14:00、16:00(5月は土・日曜のみ)
【9月毎日】12:00、14:00
【10~4月】12:00、14:00(4・10月は金~日曜)(11~3月は土・日曜のみ)
中国の城 (Kina slott)
ドロットニングホルムの王領地にある中国の城、ロココ調とシノワズリの影響を受けた大変ユニークなお城です
このロビーサ・ウリーカ王妃はドロットニングホルム宮殿の内装もロココ調に変えたり、多くのフランス美術や名画を集めたりと芸術に関心が高かったよう。この中国の城も当時ヨーロッパで流行していたシノワズリと呼ばれる中国のイメージを取り入れた美術様式で建てられたお城であり、王妃は大変喜ばれたそうです。
ドロットニングホルム宮殿と比べると全く異なった城である中国の城。シノワズリの影響を色濃く出している外観とヨーロッパのロココ調の内装は、エキゾチックな雰囲気を醸し出しており、一見の価値あり。中国の城のそばには、その昔のキッチンがカフェとして営業中です。
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■Kina slott
・開館時間:
【5~8月】11:00~16:30
【9月】12:00~15:30
・休館日:10~4月
・入場料:大人80クローネ、学生と子ども40クローネ
・英語・スウェーデン語ガイドツアー:
【5~8月】12:00、14:00、16:00(5月は土・日曜のみ)
【9月】12:00、14:00
・カフェ営業時間:
【4・10月】11:30~16:30(土・日曜)、11:30~17:00(5~8月)
【9月】11:30~16:30
ドロットニングホルムの宮廷劇場
現在でも演目が催される現役の劇場である宮廷劇場
現在でも演劇やオペラ、コンサートなどが行われる宮廷劇場は、18世紀当時のまま使用できる数少ない劇場としても有名。舞台には手塗りの幕とつながった、木製の手動の舞台装置があり、数秒でシーンを変えることができます。夏の間には公演も多く行われているので、世界遺産の現役宮廷劇場で観劇をするというのもおすすめ。公演などの情報は、宮廷劇場の公式サイトをご覧ください。
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■Drottningholmstearten
・開館時間:
【5~8月】11:00~16:30、【9月】12:00~15:30、【4月と10月】12時から15時半、ガイドツアーでのみ入場可能。英語のガイドツアーは毎時あり、劇場で催しものが行われる日のガイドツアーは、最終13時半。
・入場料:大人90クローネ、学生70クローネ、大人同伴の16歳かの子どもは無料
ドロットニングホルムの庭園
ドロットニングホルムの王領地内の庭園で夏の午後を楽しむ人々
宮殿の前に広がるのが16世紀のバロック庭園、1750年代の初めに中国の城とともに造営された中国庭園、グスタフ3世の時代に作られたイギリス庭園と見比べながらゆっくり歩けば、その歴史が感じられることでしょう。
ドロットニングホルムで人気のお土産
お土産として人気のあるスウェーデン王室の方の絵葉書
絵葉書に続いて買っていく方が多いのが、紙ナプキンだそう。この他にも、王室の印の入ったものがたくさんあります。ドロットニングホルムの王領地を訪れたら、ぜひ売店にも足を運んでみてください。