暮らしをオーガナイズする!?「ライフオーガナイザー」とは?
りつさんが取得した資格「ライフオーガナイザー」とは、思考と空間の整理のプロのこと。単なるお片づけ術・収納術ではなく、個人に合った方法を提案する職業です。りつさん曰く、「自分にとって何が大事なのか、またその大事なものをどう取り出しやすくするかまで提案するので、その人の考え方や生き方にも影響してくるところがあると思います」とのこと。ライフオーガナイザーになって良かったのは、自分との付き合いが上手になったこと。「何事もなく生活できているときは、きれいな部屋を維持できるんです。でも、目に見えて散らかってきたときには、『今、私、疲れているのかな』なんて気づけるようになりました。以前はもともと部屋が散らかっていたせいもあって、そんなこと気づきもしなかったんですが、自分を客観的に見ることができるようになりました」というのは、暮らしをオーガナイズすることの魅力のひとつでもあるそうです。
ちなみに、ライフオーガナイズでは、その人がインプット・アウトプットをするときに右・左どちらの脳を使っているのか、利き脳を調べます。私もりつさんに見ていただいたのですが、私の場合はインプット・アプトプットともに右脳の「右・右」タイプ。このタイプは「理屈ではなく感覚的に物事を捉える傾向がある」のだそうです。わかりやすくまとまった記事(「利き脳」チェックで “片づけられない!” がなくなる)がありましたので、こちらを参考にしたところ、「細かく分類したり、きちんと元に戻すのが苦手」とあり、まさに図星……。
「こんなの当たらないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、りつさんは仕事の部下の利き脳診断を教育や指示にも生かしていて、これを把握しておくことで、仕事や人間関係が上手くいくのだそうです。「私も腕や指を組んだだけでわかるわけないと不思議に思う部分もあったんですが、実際に成果が出るので、使わない手はないなぁ、と思っています」と、りつさん。興味のある方は試してみてくださいね。 どこもかしこもモノの少ない部屋ですが、実は、こんなところに小さなお楽しみがあるんです。
クローゼットの中は、リカちゃんハウス!?
りつさんの部屋は、収納の中もすっきりシンプル。でも、普通と逆なのは、部屋はほとんど何も飾られていないのに対し、収納の中に額やテディベアなどが可愛らしく飾られています。「クローゼットを『リカちゃんハウス』に見立てている感じなんですよ。小さい引き戸の中に、もうひとつお家があるって捉えているんです」と、りつさん。額やテディベアも以前は部屋に飾っていたそうなのですが、家具を変えた結果バランスが悪くなり、それでも、やっぱり飾りたいと思いついたのがクローゼットの中だったそう。これもモノが少ないからこそですが、開けたときに楽しくなる収納というのも素敵ですね。
完璧にしないからこそ気持ちよく暮らせる
りつさんに休日の過ごし方を聞いてみると、「家にいるときは、自然とお片づけをしていることが多いみたい」と、すっかりお片づけが趣味。かといって、いつも完璧を求めないのが一人暮らしを楽しむコツでもあるそうです。「以前は部屋が散らかっていると、『早く片付けなきゃ』とすごく焦ったりしていたんですが、今は多少散らかっても『今、疲れてるんだから、仕方ないよね』なんて流せるようになりました。まぁ時間ができたら片付けられるしね、って」と、りつさん。一人暮らしの中で自分と向き合う習慣を身につけたことで、自然と居心地のいい自分の立ち位置や空間の作り方がはっきりと見えてきたのかもしれません。今でこそシンプルを極めた暮らしをしていますが、これもりつさんが自分自身と向き合って、少しずつ積み重ねていった結果です。「部屋が片づかない」「自分らしい暮らしができない」と悩んでいる一人暮らしのみなさんにも、りつさんのシンプルな暮らしはヒントとなるように思います。