理学療法士/理学療法士とは・試験について

理学療法士(PT)と作業療法士(OT)の違い(3)

作業療法士(OT)が行う社会的適応力に対する訓練とはどういったことを行うのでしょう。また、理学療法士(PT)の業務とのつながりはあるのでしょうか?

野田 卓也

執筆者:野田 卓也

理学療法士試験ガイド

作業療法士が行う社会的適応力訓練とは

社会

社会的適応力は動作以外の要素が強い


社会的適応能力に対する訓練ですが、応用動作能力に対する訓練とは違い、訓練というイメージとは少し離れた、ゲームやレクリエーション、または、創作活動を通じて能力の向上を図ります。それらが、どう社会的適応能力の向上に繋がるのかについてご紹介していきます。

ゲームやレクリエーションの内容とその意味

ゲームやレクリエーションは、訓練というよりも、それ自体を楽しむ要素が強く、訓練というものに抵抗感を示す人も容易に参加しやすく、周囲とのコミュニケーションをとるきっかけになります。これにより対人能力や社会性の向上を図っていきます。また、それらを通じ、脳に刺激を与え、機能回復を促すことも目的としています。

トランプなどのカードゲーム
数字や記号の記憶、周囲の手持ちカードの予測などを想起させる。
囲碁、将棋など
相手の戦略を予測し、対人的な交流を深め、相手の気持ちを読み取る。
TVゲーム
手指動作や集中力の向上。近年ではWiiを使った動作を織り交ぜたゲームで身体機能の向上も図っている。


創作活動の内容とその意味

創作活動は、主に手芸や工作を通じ、自らの意思や発想で造形の創意工夫をし、自らの手でモノを生み出すという創造する意欲や達成感を得られる活動になります。そこで得られた意欲や達成感は社会復帰する上で大きな自信になります。また、その他の効果として、物を作る為の動作そのものが脳卒中などで麻痺した体の機能回復になります。

手芸・工作
陶芸、木工、刺繍、編み物など
その他芸術活動
絵画、書道、俳句、生け花など
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