香港の歴史と共に歩んできた名門ホテル
マンダリン・オリエンタル香港
夜景に溶け込むマンダリン・オリエンタル香港
1967年の様子。中環(セントラル)エリア一帯で最も高いビルだったことが推察できる
マンダリン・オリエンタル香港が産声を上げたのはちょうど半世紀前の1963年のこと(当時の名前は「マンダリン・ホテル」)。ビジネスと政治の中心である中環(セントラル)エリアに、香港島初のホテルが誕生したとして注目を集めました。当時はまだ埋め立てが行われる前で、ホテルの目の前にはビクトリア湾が広がり、ホテルからすぐの場所にスターフェリーのターミナルがありました。
観光を目的にした旅行者が多い対岸の尖沙咀(チムサーチョイ)に対し、中環はビジネストリップで訪れる宿泊客が多いのが特徴。そのこともあって、館内はビジネスマンがゆっくりと時を過ごせる落ち着いた雰囲気になっています。とはいえ、ショッピングモールに直結していたり、観光名所までのアクセスも便利なので観光目的の滞在にもとてもおすすめです。
世界中にファンを持つマンダリン オリエンタル 香港。2013年で開業50周年を迎える
また、2005年から2006年にかけて全面改装をしたことで、一層洗練された姿に生まれ変わりました。2013年はオープン50周年として、宿泊プランやスパメニューなど、さまざまなキャンペーンを実施しているので、訪れる前にぜひチェックしてみてくださいね。
快適さを追求した部屋は15タイプ
2005年の全面リニューアルを経て、新しく生まれ変わったマンダリン・オリエンタル香港。その変化は客室にも見て取れます。現在の部屋数は全501室ですが、これは、以前より約40室減らした数となっています。客室を減らしたことで1室辺りの広さがぐんと上がり、一番コンパクトな造りの部屋でも32平米、最高級のスイートルームに関しては292平米と、よりリラックスできる空間作りが実現されました。
ビクトリア湾が一望できるハーバールーム
部屋のタイプは全部で15種類で、コンパクトな「スタディールーム」をはじめ、ハーバービューが楽しめる「ハーバールーム」、2面の窓から陽が差し込む「オリエンタルスイート」、天井の高さが通常の2倍という空間に高価なアンティークが配されている「マンダリンスイート」など、バリエーション豊かです。中には日本人のおもてなしの心を取り入れたという「明治スイート」や、ポルトガルのコロニアル風の住居からヒントを得た「マカオスイート」など、ユニークな部屋もあります。
都心にいるとは思えない!非日常を感じるスパで癒しのひととき
「マンダリン・スパ」のレセプション
高級ホテルを訪れる楽しみのひとつといえばスパ。2フロアで展開されるマンダリン・スパは1930年代のオールド上海をイメージしたエキゾチックな内装が印象的です。一歩足を踏み入れるとアロマが香り、心地よい音楽に気分が軽くなるのを感じるでしょう。
温水と冷水に分けられた「The Kneipp Pool」
マンダリン・スパでは、施術を受けるための最高のコンディションに整えるため、予約時間の45分前に来ることをおすすめしています。レセプションで手続きしたら、チェンジングルームへ進むのですが、ここにはシャワーやハーバルスチームバスのほか、「The Kneipp Pool」という、小石が敷き詰められたフットジャグジーがあります。2つあるジャグジーは温水と冷水に分かれていて、足のツボを刺激しながら歩き、温と冷を交互に繰り返すことで疲れをとり、血液の循環を促進させるのです。
施術室を包み込むアロマの香りに心がほどけていきます
その後、ラウンジでお茶をいただきながら担当のセラピストさんにカウンセリングをしてもらったら、いよいよ施術です。
メニューは、伝統的な中国式のものから、タイ式、アロマストーンのマッサージ、アユールベーダやフェイシャル、トリートメントなど豊富なので、コンディションに応じて選んでみてくださいね。