父親を尊敬し続ける息子との「親子の絆」を描いた作品
■作品名チャンプ
■監督
フランコ・ゼフィレッリ
■主演
ジョン・ヴォイト、フェイ・ダナウェイ
■DVD販売元
ワーナー・ホーム・ビデオ
この映画は、スポーツ映画版、「クレイマー・クレイマー」です。
あらすじを読めば、わたしがなぜそう言うのかお分かりいただけると思いますので、すこし長いですがご紹介しましょう。
かつてはボクシングの世界チャンピオンだったビリーも、いまや妻に逃げられ8歳の息子とふたり暮らしをしつつも酒とギャンブルに溺れる自堕落な毎日をおくっていた。それでも息子のT.J.だけは、今でも父親を「チャンプ(チャンピオン)」とよんで慕ってくれている。
そんなある日、ビリーは別れた妻のアニーと再会する。ファッションデザイナーとして成功している元妻を見て、ますます自分が惨めになったビリーは、ギャンブルに負けて多額の借金を作ってしまう。その上ケンカをして警官を殴り留置場に。
ビリーはT.J.に、母親のアニーと暮らすようにつげ、アニーもそれを望むが、T.J.はビリーの元へ帰って来てしまう。その姿に奮起したビリーはもう一度ボクシングでチャンピオンになる事を決意するのだった……。
いまは、アンジェリーナ・ジョリーのお父さんとしての方が有名だろうビリー・ボインドさんも、こんな若い頃があったわけで。カジノでサイコロやルーレットに興じる姿は、自堕落そのもの。
そんな彼だからこそ、息子から”CHAMP”と書いた真っ白なリングコートを贈られるシーンは、ぐっと来ます。「こんな俺でも……」となんとか泣くのをこらえるパパの顔と、息子の、少しの不安にいっぱいの期待で見上げる顔。
「わたしはあなたのお母さんなんだから」と手を差し伸べる母親に対して、「パパがいい」というのは、すこし酷な気もしますが……。パパを裏切ることになると思ったのでしょうか。
ジョン・ボイドさんのボクサーパンツ姿も素敵です。
パパと一緒にお楽しみください。