宙組 宝塚グランドロマン『風と共に去りぬ』
マーガレット・ミッチェル作のベストセラー小説として、またヴィヴィアン・リー主演の映画としても有名な「風と共に去りぬ」が宝塚歌劇で初めて上演されたのは1977年。その後、何度も再演され、延べ公演回数1216回を誇る宝塚歌劇の代表作の一つとなりました。1977年とは、『ベルサイユのばら』が初演されたわずか3年後。ベルばらを大ヒットさせた脚本・演出の植田紳爾氏をはじめとする歴史に残るスタッフや、オスカルやフェルゼンを演じた大スターたちが、『風と共に去りぬ』を創り上げたのです。
伝説となっているのが、レット・バトラーのヒゲ。それまで、二枚目スターがヒゲを付けることはなかったのですが、初演のレット・バトラー、榛名由梨がヒゲにチャレンジ。これがとてもカッコよく、以降、二枚目スターのヒゲ姿も増えました。
宝塚は男役のトップスターが芯なため、レット・バトラーが主役です。ですが、気性の激しいスカーレットを男役が演じても似合うため、男役がスカーレット演じる場合も多々あり、「スカーレット編」と称して、スカーレットが主役のバージョンもありました。
では、これまでにレット・バトラーとスカーレット・オハラを演じたスターを上演順にご紹介します。
レット・バトラー……榛名由梨、鳳蘭、麻実れい、麻月鞠緒、平みち、杜けあき、天海祐希、麻路さき、久世星佳、真矢みき、轟悠、高嶺ふぶき、稔幸、和央ようか。
スカーレット・オハラ(スカーレットI)……順みつき(*)、遥くらら、汀夏子(*)、安奈淳(*)、舞小雪、神奈美帆、一路真輝(*)、麻乃佳世、真琴つばさ(*)、愛華みれ(*)、香寿たつき(*)、星奈優里、朝海ひかる(*)、瀬奈じゅん(*)、花總まり
(*)は男役