旧東海道沿いは小規模、
幹線道路沿いに大規模物件が
旧東海道を中心に西に第一京浜、東に海岸通りまでの間は路地を中心に細い道が多いため、この間の開発はどうしても既存の住宅の建替えなど、規模の小さいものになりがち。新築建売一戸建てであれば、こうした場所でも十分建設できますが、分譲マンションなどは難しいところ。旧東海道沿いはかなり住宅、商店が建て込んでいるため、眺望、日当たりその他でやや厳しい場所もあることは覚えておきたい点です。また、大井町を中心に京浜東北線の他駅との間の物件の場合には、けっこう坂が急であることも意識しておきたい点。ご存じのように不動産広告表記では所要時間は80mを1分とカウントしていますが、坂があるとそれ以上にかかりますし、荷物がある時には実際以上に遠く思えることも。実際に歩いて判断してみてください。
さて、その上で、新築マンションですが、大規模なものが建てやすいのは東側の海岸通り、あるいはそれよりさらに東の京浜運河などに近いエリア。そうした場所であれば、200戸以上の規模で、共有施設の付帯された物件が供給されていますが、それ以外の場所では数10戸規模の物件が中心です。価格は単身、カップル向けの40~50平米で3500万円から4000万円くらい。ファミリー向けの70平米台になると6000万円超で、品川からの距離を反映して、高めです。
中古は築40年くらいのものから築浅のものまでバリエーション豊富。ただし、都心に近いこともあり、古くなっても、それほどには安くありません。築40年超の40~50平米で2500万円前後、少し新しくなって築30年前後の70平米で3500万円前後、築10年内外になると70平米で4500万円前後というところが目安。ここ数年くらいに建った物件なら70平米で5000万円程度というものもあります。
新築建売一戸建ては60~70平米の土地に3階建ての3LDKで6000万円が目安。前述したように細い路地が多いエリアなので、防災時、ここはどうかという観点は必須です。
賃貸は品川に近い青物横丁、鮫洲、立会川という順に下がります。ワンルームマンションでは7万円台後半から7万円、2DKでは13万円台から12万円、3DKでは18万円から15万円くらいの幅となっており、アパートはあまり供給がありません。
旧東海道沿いを中心に古い建物や寺社など歴史を感じさせてくれる風物があり、運河沿いにはほっとする風景もある青物横丁、鮫洲、立会川エリア。品川に近いことから家賃、住宅価格が高めなのが難ですが、都心近くで、でものんびりした生活を送りたい人には一度訪れてみる価値があるエリアとも言えます。
旧東海道沿い全般の雰囲気については、「北品川、新馬場、品川隣接の歴史ある街」で書いています。このエリアの魅力についてはそちらもご参照ください。