豊富な商品バリエーション揃うベランダ&バルコニー
戸建住宅のプランに多くみられるのが、ベランダやバルコニーを取り入れたプラン。外に張り出した屋根のあるベランダは、雨の日でも過ごすことが可能ですし、屋根のないバルコニーも開放感を生み出すことができるスペースでしょう。ベランダやバルコニーは、間取りや外観デザイン等々によって、さまざまなタイプが考えられますが、建材メーカーからは、多種多様なバルコニー商品、ベランダ手すり、バルコニー屋根など、豊富なアイテムが揃っています。
フレームと格子を組み合せて、敷地条件に適したバルコニー空間を実現できる。 [大型空間バルコニーエアキューブ] YKK AP
建物本体と一体化しているプランと別構造のプラン
ベランダやバルコニーは、大きく分けて、建物本体と一体化してつくられるもの、建物本体とは別の構造となっているものがあります。別の構造でも、木材や鉄などを使用してオリジナルでつくるケースと、建材メーカーの商品を設置する場合があるでしょう。一般的に、新築やリフォームで多くみられるのが、別構造の建材メーカーのバルコニー商品を取り入れるケース。各メーカーのラインナップには、さまざまなプランに対応できる商品がみられます。使い勝手に合わせて取り入れることができる、屋根や囲いなどのパーツなども揃っています。
マット仕上げの透明パネルは、外からの視線を遮りながら、光を室内に採り入れることが可能。手すり部分には、適する機能を持つタイプを選びたい。[バルコニー ビューステージ Sスタイル フレームレス ナチュラルシルバー] LIXIL
バルコニー・ベランダまわりのメーカー商品の特徴
■素材 アルミを用いたタイプが一般的メーカーのバルコニー商品は、アルミ素材を用いたものが一般的。形状的には、柱建式、屋根置式、持ち出し式(柱なし)に分けることができます。
柱建式は下に柱を建て固定するもの、屋根置式は1階部分の屋根に設置するタイプ。持ち出し式は、柱がなく建物構造部に取りつけるものです。リフォームで取り入れやすいのは、柱建式や屋根置き式でしょう。
■床材 主な素材は樹脂。タイルやスリットタイプも
アルミ製の採光デッキを取り入れれば、下の階へ光と風を確保することができる。 [大型空間バルコニーエアキューブ] YKK AP
デザイン性のあるタイル形状のものやウッドタイプは、空間としての居心地のよさも高まりますし、スリットタイプであれば、通風が図れるだけでなく、暗くなりがちな階下の明るさも確保できるでしょう。床材を選ぶ際には、耐久性やデザイン性だけでなく、滑りにくさやメンテナンスなども確認しておくことも大切です。
■手すり 格子タイプやパネルタイプなどデザインも多種多様
外観に細部までこだわった木目調による天然木の美しさを再現。さまざまなテイストの住宅に馴染む。[ベランダ手すり モダンパネル ゆみなり横面材 チーク] LIXIL
デザインは、シンプルでナチュラルな雰囲気を持つタイプが多くみられ、木目調の仕上げ加工が施されているタイプ、シャープなシルバー色、落ち着いたブラックなど豊富に揃っています。光や風を取り入れることができる縦や横などの格子デザインを取り入れたタイプも多くみられます。
■屋根 直線的なデザインやアールタイプも。紫外線を防ぐ素材も
洗濯物を干すスペースとしたい場合など、屋根を設けておくと便利でしょう。デザイン的には、直線的でフラットなタイプと緩やかな曲線を持つアール形状のデザインがみられます。
素材は、衝撃に強く、軽量なポリカーボネートが多く用いられ、室内を明るく保ちながら、熱エネルギーをカットする熱線吸収ポリカーボネートなども揃っています。色は、半透明のタイプ、薄いブルーやブラウンなども。光の入り方や外観のイメージなどに合わせて選ぶようにしましょう。
使い勝手や風の影響を受ける屋根の強度を配慮。出幅の大きいバルコニーにも対応できる。[躯体式バルコニー屋根 ヴェクター 柱奥行移動 アール型 H2 トーメイマット] YKK AP
ベランダに囲いを設けることで、サンルームのような物干しスペースを実現することも。干している洗濯物をみられたくない場合などには、目隠しパネルを取り付けることができる商品もみられます。狭小地や道路に面した場合などで室内のプライバシーを確保するために、取り入れてもいいでしょう。
■デザイン 外観にも馴染み、トータルコーディネートも可能
最近のベランダやバルコニー商品は、玄関ドアやカーポート、門扉やフェンスとコーディネートできるタイプが増えてきています。色やデザインを揃えることが可能なので、住まいの外まわり全体としてまとまりやすく、プランニングもしやすいのが特徴でしょう。
DIY感覚で設置できる床材なども
ベランダやバルコニー専用の床材単体の商品もみられます。専門家の施工が必要なものからDIY感覚で設置できるものまであり、ホームセンターだけでなくネットでも購入することも。ユニット化されたものが多く、バルコニーの形状に合わせ敷き詰めることが可能。打ち水をすることで日差しによるバルコニー床面温度の上昇を抑え、低温な状態を維持できる「保水機能」を持つタイプもみられます。ベランダやバルコニーは、新築はもちろん、リフォームでもプランニングするケースが多いものです。屋外に設置するものですから、耐久性や耐候性、雨仕舞などに関しても、しっかりと検討を。設置方法に関しても、事前に設計担当者や施工会社に確認しておくことが大切です。
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