ダウンサイジングターボエンジン搭載
アメリカを代表する高級車ブランドであるキャデラックが、旧来を打破し、新たなブランドイメージを構築することに成功した経緯については、もはや説明の必要はなくなってきたように思いますが、その原動力となったCTSの下に、よりコンパクトなエントリー・ラグジュアリー・スポーツセダンの「ATS」が加わりました。日本には2013年初頭より導入されています。エクステリアはエッジを効かせたシャープな面で構成された先進的なデザインのボディに、まさにCTSの縮小版といえる縦方向に伸びた前後ランプが印象的に映り、コンパクトながらも存在感を際立たせています。
ステアリング上の集中コントロールシステムで操作可能なカラー液晶表示DIC(ドライバー インフォメーション センター)運転情報表示システムを装備。Bose社製高性能オーディオやCUEも両グレードに標準装備。8インチディスプレイは、タップ、スワイプ、ドラッグといった操作でスマホのように直感的に機能を呼び出せる。最大10台までBluetooth対応機種と接続できるので携帯電話のハンズフリー通話やiPodなどの音楽再生も可能
ATSは、執筆時点では左ハンドルのみの設定となっています。取り回しに優れるコンパクトサイズで、日本の交通事情への適合性も高いクルマであるだけに、右ハンドルなら欲しいという人もいることと思われますが、将来的には設定があるかもしれません。
エンジンは、大排気量のV8でならしたキャデラックのイメージとは反対のダウンサイジングターボ。排気量は2リッター、シリンダー数はV8の半分の4気筒という直噴ターボエンジンに6速ATを組み合せ、後輪を駆動します。
欧州燃費測定条件に基づく燃費は、市街地燃費(Urban):11.6 L/100km(約8.6km/L)、郊外燃費(Extra urban):6.3 L/100km(約15.9km/L)、総合燃費(Combined):8.2 L/100km(約12.2km/L)
さらに、ラミネートガラスやアクティブ ノイズ キャンセレーションの採用が効いか、車内の静粛性がかなり高く保たれています。サイズこそ小さいものの、キャデラックとして相応しい作り込みがなされていることがうかがえます。