スウェーデン/スウェーデンの観光

スウェーデンの世界遺産(3ページ目)

「ストックホルム周辺の世界遺産」に引き続き、スウェーデン全土に広がる世界遺産を紹介します。スウェーデン北部から順番に、中部、西部、南東部とスウェーデン縦断!読めば、きっと行きたくなるスウェーデンの世界遺産です。

サリネン れい子

執筆者:サリネン れい子

スウェーデンガイド

スウェーデン中部の世界遺産

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世界遺産の装飾農家のあるスウェーデン中部、ヘルシングランド地方 写真:helena_wahlman/imagebak.sweden.se

スウェーデンの中部には、ヘルシングランド(Hälsingland)装飾農家群、ファールン(Falun)の大銅山地域、エンゲルスバリ(Engelsberg)の製鉄所の3カ所が文化遺産になっています。

スウェーデンで最も新しい世界遺産、 ヘルシングランドの装飾農家群

2012年に世界遺産となったスウェーデン中部の「ヘルシングランドの装飾
農家群」は、1800年代ごろから建てられた1000戸ほどの農家の中から選ばれた7戸の木造農家の集まりです。

これらの農家の特徴は、他に支配されることなく森林とリネン製品によって富を増やし、パーティー用の部屋や特別な部屋などを持つ建物であり、その装飾に豪華な絵画が用いられた点です。農家はそれぞれ独自性を持ち、装飾には違いが見られますが、周りの風景や建物の機能性、農業という職業に適した建物であるという点は共通しているでしょう。 

■アクセス方法
農家はヘルシングランド地方に分散しており、ソーデルハム(Söderhamn)、ノーダンステイーグ (Nordanstig)、エッドスビーン (Edsbyn)、リュースダール (Ljusdal)、ボルネス(Bollnäs)といった地域にあります。電車とバスを使って各地域を訪れるか、車を利用すると便利です。車の場合は、どの箇所もストックホルムからだいたい2時間から2時間半ほどで着きます。

スウェーデンの鉱業の歴史を語る、ファールンの大銅山地域

ダーラナ地方といえば、ダーラへストと夏至祭で有名ですが、その昔、ここはスウェーデンの鉱業の中心となった場所でした。ファールンにはスウェーデン最大の銅山があり、700年代に銅の産出が始まり1992年まで続きました。

ここで産出された銅はスウェーデンのみならずヨーロッパ中に送られ、1600年代の半ばには実に世界の3分の2の銅がここからのものでした。長年にわたって、ヨーロッパとスウェーデンの技術、経済、社会と政治に強い影響を与えてきたファールンの銅山の周りには、それを支えた人々の「ファールンの赤色」をした家が立ち並んでいます。

■アクセス方法
ストックホルムから電車もしくはバスで3時間ほどでファールンに行くことができます。ファールンからは銅山行きのバスが出ています。5~9月の間は、多くのイベントが行われ毎日営業しており、その他の時期はスウェーデンの学校の休みにあわせて営業をおこなっています。

50以上の建物が現存する、エンゲルスバリの製鉄所

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スウェーデン中部にある世界遺産、エンゲルスバリの製鉄所の町並み 写真:Ekomuseum.se

ファールンの銅山のあるダーラナ地方のお隣、ヴァステマンランド地方にあるのが、この「エンゲルスバリの製鉄所」です。エンゲルスバリは1681年に創業し、1700年代から1800年代に最盛期を迎えました。

ここには、製鉄所のみならず、雇用主の邸宅、従業員の住宅、事務所、水車、粉砕機、送風機などが数多く残っており、その当時の様子を今に伝えています。エンゲルスバリの製鉄所は、エコミュージアム,バリスラーゲン(Ekomuseum Bergslagen)の一部となっています。

■アクセス方法

ストックホルムから電車で3時間ほどで、エンゲルスバリ(Ängelsberg 注意:地名の表記が異なる)に着きます。駅のそばに観光センターがあり、夏の間のみ見学が可能です。
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