初めて遊ぶ人を夢中にさせる魅力いっぱいの積木
近頃は「積木で遊んだことがない」という人が増えているようです。その一方で、私が館長を務める移動おもちゃ美術館グッド・トイ キャラバンでは「積木で遊んでいると、いつのまにか夢中になって……」というオトナの声をよく耳にします。四角や三角あるいは円形の積木を組み合わせていく、あるいは重ねていく積木遊びは、単純でありながら、遊びの集中力と創造力を限りなく引き出すもの……。1838年にフリードリヒ・フレーベルが教育玩具として考案した最初の積木から170余年の歳月のなかでさまざまなカタチの積木が世に送り出されてきました。そのなかでもこの『寄木の積木』は、オーソドックスな国産積木の決定版ではないでしょうか。積木史というものがあるなら、そこに登場しないわけにはいかない傑作だと僕は思っています。
国産木材の美しさを味わえる、死角なしの完成度
なぜ「国産積木の決定版」と言い切ってしまえるのでしょうか? それは国産の木だけを使い、それら木の魅力を最大限に引き出しているから。ナラ、ヒノキ、トチ、ホオ、カエデ、クリ、ヒノキなど約12種類が使われており、それぞれの色合いや木目を活かすためにすべてのピースは完全無塗装で仕上げられています。そのため木の香りがふわっと感じられるのがいいですね。オトナなら「日本列島には実にいろいろな木があるんだなあ」とこの島国の森の多様性に思いを馳せることができるでしょう。また、いずれのピースもカドを面取りしているので、手に優しく、握った感触がよく、小さなお子さんにも心地よく感じられるはず。さらに無塗装なので赤ちゃんが口に入れても安心と、ほとんど死角がありません。積木としての完成度の高さがおわかりいただけるでしょうか。クギ不使用の本格的な木箱にぴたりと収まる35ピース入り1セットとなっています。