5年間投資のメリットを!
どう活用すればメリットが最大化するのか
「貯蓄から投資」と掛け声をかけても、FXや株トレードでお金を失う人ばかり作っては、国民が豊かにならないと政府もやっと気が付いたのでしょう。5年間は、国際的に見ても長期投資のひとつの目安となる運用期間です。5年間の運用を続ければ、まともな投資をしていれば、お金は当然に増えているはずですし、株価暴落のようなことが起きても、元本を回復できる可能性が高いです。
5年あれば暴落からも回復
現実に、過去の大暴落からは、次の期間で株価は戻ってきました(いずれもダウジョーンズNY株価)。・1987年ブラックマンデーでは、2年間。
・2000年ITバブルの崩壊では、6年8ヶ月。
・2007年リーマンショックでは、5年と5ヶ月。
100年に一度の大暴落といわれたリーマンショックですら、5年と少しで回復している事実は、長期投資家に勇気を与えてくれます。たとえ、一時的に損をすることがあっても、5年後も損をしたままで終わるということは考えにくいことをご理解ください。
非課税の運用期間が5年間あるということで、私たちはリスクのある投資を安心して始めることができるのです(ただし、それは十分に分散されたポートフォリオに投資している場合です。独善的な集中投資では時間をかけるほどにリスクは拡大します)。
5年間に1回だけの売買で収益最大化を
とうことで、5年間で収益を最大化することが、NISAのメリットを最大に受ける条件になるわけですが、もう一つ注意したいことがあります。それは「1回」の投資で収益を最大化したいということです。なぜなら、NISAの非課税枠は、再利用することができません。
一度100万円まで買って、それを売ってしまったら、もうそれっきり。あと何年間非課税期間が残っていようと、100万円の枠は使い果たされたとみなされます(翌年に投資する元本100万円にはまた別枠で5年間の非課税期間がもらえます)。ですから、短期投資で何回も売買を繰り返して、リターンを大きくするような投資法は、NISAには向いていないのです。
たとえば、次のような二人の投資家がいたとします。
長期投資家のAさんは、5年間かけて100万円を150万円にしました。所得は50万円なので、その20%にあたる10万円の所得税が非課税となります。一方の短期投資家のBさんは、100万円で10%もうける売買を5回やりました。所得はAさんと同じ50万円ですが、非課税になるのは初回の10万円だけなので、非課税もその20%にあたる2万円だけです。
同じ所得なのに、長期投資家のAさんの税引きの手取りは150万円(税額がゼロなので、所得額面と手取り金額が同じ)で、トレーダーのBさんは142万円(1回の売買の所得税2万円が4回分徴収される)となります。
売らなくても非課税メリットを受ける方法
以上は、5年間で売ってしまった場合ですが、実はNISAには非課税期間終了時に、取得価額の「値洗い」をして課税口座に移管するという裏ワザも許されています。Aさんがその手段を選んだ場合には、Bさんの手取金額を超過している8万円はさらに働き続けるので、30年後には80万円にもなります(年利8%の複利計算による)。※「値洗い」とは、買った時の取得価額を5年後の時価に置き換えてくれること。これにより、長期投資家は売ることなく非課税制度の恩恵にあずかることができます。
ニーサは長期投資を想定して作られています。ニーサ口座開設をチャンスに、あなたもぜひ長期投資を始めてみてください。長期投資こそ、だれにでも公平に投資の果実が与えられる真っ当な投資方法なのです。
長期投資を30年続けられたなら、人生に大きな影響を与えてくれることでしょう。
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