マンション管理士試験/マンション管理士とは・仕事内容

マンション管理士に求められる能力とスキル(2ページ目)

国家試験に合格しても、コンサルタントとして通用する保証はありません。マンション管理のプロフェッショナルとして安定的に顧客を獲得するための要件について考えてみます。

村上 智史

執筆者:村上 智史

マンション管理士ガイド


求められるスキルとは?

次に、成功裏に仕事を遂行するために必要な3つのスキルをご紹介します。

(1) 実務経験に裏打ちされた実践的知識
マンション

現場での経験こそ、かけがえない財産

マンション管理士として関与すべき業務は、その主なものだけでも、下記のように多岐にわたっています。

・理事会や総会の運営
・事業計画や予算の策定
・管理規約の見直しや改定
・管理コストの削減、管理仕様の見直し
・管理会社に対する業務の監視と指導
・住人間のトラブル対応
・長期修繕計画の作成・更新
・大規模修繕工事の実施 

一方、クライアントである管理組合も、マンションの規模や設備の仕様、住人の特性などによって実に様々で、2つとして同じものはないと言ってよいでしょう。

あなたが、これまでのキャリアでまったく管理組合の運営に携わった経験がないなら、早期に現場での実務経験を積むことをお奨めします。

(2) 幅広い人脈とネットワーク
マンション管理の対象はとても広範囲にわたるため、マンション管理士がすべての分野を専門家としてカバーすることは不可能です。

特に自らの専門外の分野については、日頃から信頼して相談できる人脈や関係先を積極的に構築しておくことが有効です。このような地道な努力が、コンサルタントとしての引き出しを増やし、管理組合から厚い信頼につながるものと考えます。

(3) 情報発信力
士業の専門家に見られる特徴のひとつとして、待ちの姿勢で顧客に接するという傾向があります。

管理組合では無関心層が多数派を占める中、そのような受け身の姿勢で対応を続けていては、マンション管理士としての存在意義は小さくなる一方です。

管理組合にとって有益と思われる情報を常にアップデートし、これらをタイムリーに提供できるようになれば、管理組合にとって重宝される存在になれるでしょう。

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