気になる臭いを対策! 消臭リフォーム
家の消臭リフォーム術で臭い対策
<目次>
どこの家にもある生活臭、あわてて消臭剤を買うケースも
誰かの家にお邪魔した時、まず最初に感じるのが、その家のにおいです。このにおい、どの家にもあるのに、住んでいる人にはわからないという困りもの。でも旅行などで長期間家を空けた後、帰ってきた時に「ああ、うちのにおいってこんな風だったんだ」と気付くことはありませんか?そこで初めて、消臭剤を買うようになったという人もいます。ガイドYuuも仕事柄、数多くの住まいにお邪魔していますが、どこの家にも独特のにおいがあります。
そのにおいも家によって強かったり弱かったり、心地のよいものだったり、そうでなかったり。この家のにおいがやっかいなのは、原因が1つではなく、様々な生活臭が混じり合っているところにあります。
あなたの家はいい匂い?それともイヤな臭い?
辞書で引いてみると、嫌なにおいが臭い、いいにおいが匂い。
辞書(※)で「におい」を引いてみると、下記のように書かれています。(※デジタル大辞泉/小学館)
【臭い】
1.不快なにおいを感じる。いやなにおいがする。
【匂い】
1.そのものから漂ってきて、嗅覚を刺激するもの。[補説]1、2について、ふつう、好ましいものは「匂い」、好ましくないものは「臭い」と書く。
つまり嫌なにおいが臭い、いいにおいが匂い、感じ方で使う漢字も異なります。もちろん、これはあくまでも個人の感じ方であって、誰にとってもいい匂い、悪い臭いはというものはありません。しかしどうせなら、我が家はシッカリ消臭して、プラスいい匂いがする家でありたいもの。そこで臭い対策をするにあたり、まずは原因となっているものをチェックしてみましょう。
消臭リフォームの前に、まずは家の臭いの原因を知っておこう
料理のいい匂いも、他の色々なにおいと入り混じって家に染み付いてしまうと悪臭に変わる。
- 食品や調理の時に発生した臭い
- ゴミの臭い
- 排水口の臭い
- 人間の体臭
- トイレの臭い
- ペットの体臭や糞尿の臭い
- 煙草の臭い
- カビの臭い
- 家の中に溜まった汚れやほこりの臭い
- 靴や衣類、寝具の臭い
- 家具の臭い、塗料や接着剤の臭い など
布が多い家は要注意、消臭製品やこまめな洗濯で臭い対策を
布は臭いをためこみやすい。ペットを飼っている家は特に注意を。
カーテン、ラグマット、テーブルクロス、布のクッションなど、家の中には布製品がたくさんあります。布は臭いを吸着しやすい性質を持っていますので、そのまま放置していたら、家の臭いの原因になってしまいます。
インテリアに布を使う場合は、消臭機能があるタイプを選ぶか、洗えるタイプを選んでこまめに洗濯し対策をしておきましょう。臭いが気になる場合は、まずはカーテン、カーペット、マットなど、家の中にある布製品の洗濯をしましょう。洗濯タグを見れば、洗い方がわかります。
ペットを飼っている家も要注意です。犬や猫を室内で飼っている場合、いつも寝ている場所やクッション、毛布などは、マメに掃除と洗濯をしないと臭いの原因になります。中には、いつも身体をこすりつけていたカーテンと壁紙が臭いの発生源になっていた家もあります。いつも身体をこすりつける位置には、消臭シートを張り付ける、カーテンはブラインドに変えるなどして対策しておくといいでしょう。
湿気の多い家、カビが繁殖している家は臭う、湿気対策で消臭を
湿気が多い家、カビが繁殖している家は臭いが強い。結露もカビの原因になっている。
家の湿度を跳ね上げる原因にはいくつかあり、まずは土壌の問題、結露、換気不足、家の空気の流れの悪さなどがあります。結露と土壌からの湿気によって、一年中室内が湿っぽく、強い臭いがする家もありました。
家の湿気は臭いを強くするだけでなく、カビやシロアリ、家の腐食の原因にもなります。家の湿気対策をしっかりしておくことが、家を健康に保つのはもちろん、消臭にもつながります。
一戸建ての場合、床下収納庫を外して床下を覗き、すぐに土が見えたら、湿気の影響を受けやすい構造です。また乾燥した真冬に床下の土がキレイな黒土になっていたら、湿気が多い土壌の可能性があります。
土壌からの湿気は、床下換気扇の取り付けや防湿シートで対策できますが、床下のリフォーム工事は、訪問販売による悪質な工事が多い部位です。信頼できる業者を選びましょう。また床下で給排水管が水漏れを起こしていたせいで、臭いが強くなっていた家もありましたので、配管の確認を兼ねて、一度床下の点検をしておくと安心です。
結露の原因は、断熱・換気不足、家の中の空気の流れの悪さなどが考えられます。リフォームで壁紙をはがしたら、結露によるカビで下地が真っ黒になっていた家もあります。カビが繁殖している家は概して臭いが強い家です。家の中のカビをチェックする5つのポイントは下記でご紹介していますので、あわせてご覧下さい。
大きな壁面を使って消臭、簡単な壁リフォームで臭い対策ができる
壁紙の上から張るだけで消臭機能を持つタイル状の建材( 壁紙にタイル貼りOK、エコカラットで快適リフォームより)
そこで家の臭いが気になる時に取り入れたいのが、機能性壁材です。機能性壁材とは、消臭機能・湿度の調節・有害物質の吸着など、部屋を快適に保つ機能を持った材料のことを言い、このような材料を壁に張るリフォームをするだけで、湿気を抑え、家の臭い対策にもなります。
機能性壁材には、タイル、珪藻土などの左官仕上げ、表面に消臭機能を付加した壁紙などがあります。下記に代表的な物をいくつかご紹介しておきますので、ご覧になってみて下さい。
今ある壁紙の上から塗ることができる100%自然素材の塗り壁。梅雨時はサラサラ気持ちよく、冬は乾燥しすぎず、気になる家の臭いも防いでくれるスグレモノ。
壁紙の上から貼ることができるタイル状の建材。インテリアとして部屋をステキに変身させてくれるのはもちろん、湿気や臭いを防ぐ機能を持っています。
湿気があるトイレだからこそ、機能性壁紙が大活躍。成功のキーワードは機能+デザインのダブル使い。消臭に特化した壁紙もあります。
換気が悪い家は調理の臭いがこもる、吸気口を確認して対策を
調理時の換気不足は油煙が家の中にまわりやすく、壁や天井、家具などに染みつき臭いの原因となる。
また排水管が汚れていると臭いが上がってきますので、油を流さない、排水管掃除を定期的に行うなどの対策もしておきましょう。浴室と洗濯機の排水口も汚れが溜まると臭いますので、定期的な掃除をしておきましょう。
またシッカリ確認しておきたいのが、キッチンの換気扇です。換気扇は吸気口があってこそ正しく機能します。吸気口が塞がれていたり、フィルター汚れがあると吸い込みが悪くなり臭いがこもるようになります。換気扇の中には、給排気一体型もありますので、まずは吸気口の確認をしましょう。
調理時の換気不足は油煙が家の中にまわり、壁や天井、家具などに染みついて臭いの原因になります。料理中は必ず換気扇をまわすことも、臭い対策の大事なポイントです。
消臭剤や芳香剤を使っても、それは一時しのぎでしかありません。アロマ等でお部屋の香り付けをするのは、これらの基本となる臭い対策を行ってから後のこと。消臭対策リフォームで、いい匂いのする家を目指しましょう。
また壁面を使う方法には、天然の木を張るというアイデアもあります。天然の木は室内の環境を整える機能を持っていて、部分貼りなら意外と簡単にリフォームできます。板壁材の魅力や効果、部屋を広く見せるウッドパネルの使い方は下記でご紹介しています。
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