子どもの成長が家計にもプラスに!
子どもが自分でお金の使い方を計画することで、お金を大事に使おうという価値観が生まれ、日頃の家計にも好影響を与えます
母子家庭で、夏休みといえども大がかりなレジャーは難しい家計状況でした。でも、夏休みには普段は行かないテーマパークに行くことが恒例行事。そのためのお金は、お母さんがコツコツ貯めて出していました。
数年前、そのお母さんが「今年は忙しくてあれこれ考えてあげられないから、計画は任せるね」と、テーマパークへ行く交通手段、入場料、食事などを計画させてみました。上限は2万円。親子が楽しめるギリギリの金額です。お母さんは万が一のためにと自分の財布に1万円を入れておき、あとは子どもの計画に合わせて出かけました。
電車代や入園料などはもちろんのこと、食事もよく調べていて、計画通りにレジャーは進みました。アトラクションなども十分楽しめ、満足度は高く、そろそろ帰る準備の時間かなと思っているころ、お子さんから「お母さん、好きなもの買っていいお金を予算に入れておいたよ。もちろん自分の分も」と、親子それぞれに1000円のお小遣い。しかも、その他に「いつもありがとう」とテーマパークのブレスレットのプレゼントをくれたそうです。
よく考えると、予算の中から出しているだけなのですが、限られた予算をやりくりしてお母さんを楽しませようとしてくれた思いや、「本当に予算オーバーしなかった?」と言いたくなるようなプレゼントがうれしく、ビックリした出来事になったそうです。
もともとお母さんの苦労は知っていて、無駄遣いをするお子さんではなかったのですが、この出来事があって以来、いっそうお金の使い方に敏感になったそうです。予算でうまくやるには、必要なものは必要だけど無駄を減らすには、ということを意識するようになり、家計にも少しゆとりができ始めるという好影響をもたらしました。
このようなことをうれしそうに話すお母さんを見ていると、家計の一部を子どもに託すのもよいことだと思いますよね。
子どもにお金のことを考えさせるきっかけに
レジャーの計画を任せると、子どもによって苦労ばかりを感じるかもしれません。でも、やりくるすることの大変さと、そのやり方次第では楽しみ方が幾重にもあるということを学べるはずです。また、一度でも実際に自分の計画を実行すると、「モノの値段」を嫌でも意識しなくてはいけなくなります。それが日常生活にも生きるようになり、節約しよう、無駄をなくそうと意識していける子どもになると思います。
この夏のレジャーをこれから立てるなら、「子ども任せレジャー」を試してみてはいかがですか?予想外の楽しいことが起こるかもしれませんよ。
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