図を用いて等価交換方式をもう少し詳しくみていきたいと思います。
ここに、遊ばせている土地を持っている地主さんがいたとします。
そこに、事業パートナーとして、ディベロッパー(マンション業者)が登場します。
ディベロッパーは、遊休土地の上に、建物を建ててくれます。
完成した1棟のマンションを、当初の「土地の評価額」対「建物の原価」などの配分基準により、地主さんとディベロッパーとで分け合います。
地主さんは、自分の取り分である土地と建物(黄色い左の部分)を取得し、マンション経営を行い、有効活用が実現します。
一方、ディベロッパーは自分の取り分である土地と建物(青い右側の部分)を取得し、これを分譲して当初の建物建築費用を回収します。
(ディベロッパーは、取得したマンションを分譲せずに、賃貸マンション経営を行う場合もあります。)
地主さんとしては、もともと所有していた土地の一部(青い部分)を差し出す代わりに、同じ価値の建物の一部(黄色い部分)を取得したことになります。土地の一部と建物の一部とを物々交換する手法という意味から「等価交換方式」と呼ばれています。
物々交換の結果、地主さんとしては、金融機関からの借金をせずに建物を取得することができます。借金をせずに建物を取得することができるため、マンション経営の事業初年度から“黒字経営”となる可能性が高くなります。つまり、安心で確実なマンション経営が可能となる訳です。
等価交換方式についてみたところで、今回はお開きです。
次回は「全部譲渡方式ってナニ?」、「サギ事件の内容とは...」という本題に入ります。
お楽しみに!
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等価交換サギ事件(その2)