子育て/子供の防犯対策

ネットいじめ対策は小さいうちからがカギ(3ページ目)

ネット、メール、LINE。コミュニケーションがますます便利になってきている現代は、それによる別の問題も引き起こしています。昔は存在しなかった「ネットいじめ」。相手が見えないゆえに凶悪化しがちなのが特徴です。ネットいじめが子どもの心に与える傷の深さをシンガポールの調査を交えてお伝えします。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

ネットいじめ対策はなぜ難しいのか?

ネットいじめ対策の難しいところは、その閉鎖感。パソコンであれば、家の中の目に触れるリビングなどに置くなどの配慮が出来ますが、携帯やスマートフォンは基本的に個人が持ち歩くものなので、管理が行き届きにくくなります。

また、すでに起こってしまっているネットいじめをなくそうと大人が奔走しても、裏サイトを閉鎖したところで、また別サイトを作成することが簡単にできてしまうのが現状。そのため、このような対策はいたちごっこ状態で終わりが見えません。

こう考えると、ネットいじめは起こる前の事前策を取るのが効果的と言えます。私は、0~6歳くらいの小さなお子さんのママとお話をすることが多いので、その立場から見た、やっておきたい2つのいじめ対策を以下にまとめてみました。


携帯を持つまでにやっておきたい2つの強化ポイント

小さい頃からのオープンなコミュニケーションがカギ

小さい頃からのオープンなコミュニケーションがカギ

■家庭内のコミュニケーションをオープンにしておく

いじめは親が気づいてあげることが何よりの心の支えになります。気づくためには、普段からのコミュニケーションがカギ。小さいうちから、おやつの時間などを利用して、自分のことを話したくなる場を作っておくことをおすすめします。

子どもは、「今日、幼稚園どうだった?」「何があったか教えて!」と聞かれると、答えるのをいやがることがあります。そんなときは逆に、ママの方から、「今日ね、すごく嬉しいことがあったの、聞いて!ママね……」のように、ママから心を開く姿勢を子ども達に見せてあげてください。

なぜなら、小さな子ども達は、マネが大好き。特にママがやっていることは、理想形として自分の中に取り込んでいきます。ママが自分の話を積極的にすると、子ども達もマネしてしゃべってくれるはずです。ママ自身がその日にやったこと、最近考えていること、嬉しかったこと、やりたいなと思っていることなどを、どんどん聞いてもらいましょう。

子どもから聞き出そうとするのではなく、お互い話すのが当たり前という「自己開示の習慣」をつけておくと、後々、子どもも悩みを相談しやすい、親も子どもの変化に気づきやすいと、いじめ対策としても役立ちます。

■いざというときに立ち向かえる強い気持ちを育てる

自分のことを悪く言われたら、誰だっていい気はしません。でも、それ以上に、心を傷つけるのは、自分が自分のことを嫌いになってしまうことです。自分を嫌いになるということは、自分の存在を否定することにつながり、人間のもっとも不幸せな姿。

逆に、どんなときにも、自分のことを好きと思える気持ちがあると、人は幸せです。これを心理学では「自己肯定感」といい、逆境のときにそのパワーを発揮してくれます。自分のことを好きでいる気持ちが、いざというとき自分を支えてくれるからです。後々のために、自分を信じ、立ち向かえる強い気持ちを育んでおくことは、最強の予防策。

親は、
  • 子どもを全肯定するほめ方
  • 全否定しない叱り方
を心がけ、「ボクはボクのことが大好き」「ワタシはワタシのことが大好き」と自分を愛する心を育んでいってあげましょう。
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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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