イタリア語で「ありがとう」の言い方
イタリア語で「ありがとう」
<目次>
「ありがとう」はイタリア語で「grazie グラッツィエ」
レストランで、注文した水が出されたときにも「ありがとう」
「grazie グラッツィエ」発音のポイント
コツ その(1)まずは、「grazie グラッツィエ」が「グラッチェ」にならないように注意!
*最後の「ツィ」と「エ」は切り離さず、なるべく一息で言います。
コツ その(2)
標準的な発音では、「gra グラ」と「zie ツィエ」の間に、小さい「ッ」が入ったように聞こえます。私たちが発音するときも、「グラツィエ」ではなく、小さい「ッ」を入れるとよりイタリア語らしく言うことができます。これは、イタリア語の発音では、「z」の前に母音(「a」「e」「i」「o」「u」のことです)があると、「z」を含む音を言う前に、詰まったような小さい「ッ」が入るからなんです。
*北イタリアでは、「ッ」が入って詰まったような言い方はせず、「グラーツィエ」のように音をのばして言う人もいます。
あとは元気よく、2拍で「グラッ」「ツィエ」と言ってくださいね。
イタリア語での「ありがとう」のバリエーション
いろいろお世話になったホテルの人に、「いろいろありがとうございます」
「mille ミッレ」は数字で、「千」とか「千の」という意味です。「千のありがとう」、つまり「たくさんのありがとう」という気持ち伝える表現で、日本語の「どうもありがとう」「どうもありがとうございます」に相当します。「mille ミッレ」の代わりに、「tante タンテ」が使われることもあります。こちらはそのものずばり、「たくさんの」という意味です。
また、たとえば宿での滞在中に、なにかとお世話になったことを感謝したいときには、「grazie di tutto グラッツィエ・ディ・トゥット」と言います。「いろいろありがとう」という意味です。
これまでに出てきた表現をまとめます。
「ありがとう」
Grazie. グラッツィエ
「どうもありがとう」
Grazie mille. グラッツィエ・ミッレ
Grazie tante. グラッツィエ・タンテ
「いろいろありがとう」
Grazie di tutto. グラッツィエ・ディ・トゥット
「mille」や「tante」は先に言われることも
もともと「たくさんの」という意味の「mille」や「tante」は、「Tante grazie.」のように「grazie」の前に置かれることもあります。ピノッキオの物語の第5章では、相当おなかをすかせたピノッキオがはやる気持ちを抑えながら卵を割ると、白身と黄身の代わりにヒヨコが飛び出してきて、「ピノッキオさん、殻を代わりに割ってくださって助かりました、どうもありがとう」と言う場面があります。このヒヨコのセリフは、「mille」を先にした「Mille grazie」から始まっていました。しかし「どうもありがとう」と言われても、卵を食べたかったピノッキオにとってはなんとも気の毒です……。【関連記事】