イタリア語で「ありがとう」の言い方

イタリア語で「ありがとう」

イタリア語で「ありがとう」

イタリア旅行中、こんな親切を受けることがあるかもしれません。ホテルから出かけるとき、先に出た人がドアを開けたまま押さえて持ってくれている(遭遇する可能性大)。地図を片手に、これから行きたいところへの道を尋ねると、身振り手振りを最大限に使いつつ、親身になって教えてくれる(マダム&おばちゃんに多い)。鉄道駅の階段を重いスーツケースを抱えてやっとのことで上っていると、だれかが運ぶのを手伝ってくれる(30~40代の男性に多い)。そんなときに、笑顔で「ありがとう」と感謝の気持ちを伝える言い方を覚えましょう。
   

「ありがとう」はイタリア語で「grazie グラッツィエ」

レストランで、注文した水が出されたときにも「ありがとう」

レストランで、注文した水が出されたときにも「ありがとう」

イタリア語で「ありがとう」は、「grazie グラッツィエ」と言います。敬語を使う相手に「ありがとうございます」と言う場合も、敬語を使わない相手に「ありがとう」という場合も、同じ「grazie」が使えます。割となじみがあるこの言葉、イタリア語らしく言うには2つコツがあります。
 

「grazie グラッツィエ」発音のポイント

コツ その(1)
まずは、「grazie グラッツィエ」が「グラッチェ」にならないように注意! 

*最後の「ツィ」と「エ」は切り離さず、なるべく一息で言います。

コツ その(2)
標準的な発音では、「gra グラ」と「zie ツィエ」の間に、小さい「ッ」が入ったように聞こえます。私たちが発音するときも、「グラツィエ」ではなく、小さい「ッ」を入れるとよりイタリア語らしく言うことができます。これは、イタリア語の発音では、「z」の前に母音(「a」「e」「i」「o」「u」のことです)があると、「z」を含む音を言う前に、詰まったような小さい「ッ」が入るからなんです。

*北イタリアでは、「ッ」が入って詰まったような言い方はせず、「グラーツィエ」のように音をのばして言う人もいます。

あとは元気よく、2拍で「グラッ」「ツィエ」と言ってくださいね。
 

イタリア語での「ありがとう」のバリエーション

いろいろお世話になったホテルの人に、「いろいろありがとうございます」

いろいろお世話になったホテルの人に、「いろいろありがとうございます」

同じ「ありがとう」と言うにも、軽くお礼を言いたいときと、感謝していることをしっかり表したいときがありますね。さらっとお礼を伝えるには「grazie グラッツィエ」でいいとして、「感謝している」ことを強調するときは、「grazie mille グラッツィエ・ミッレ」と言います。

「mille ミッレ」は数字で、「千」とか「千の」という意味です。「千のありがとう」、つまり「たくさんのありがとう」という気持ち伝える表現で、日本語の「どうもありがとう」「どうもありがとうございます」に相当します。「mille ミッレ」の代わりに、「tante タンテ」が使われることもあります。こちらはそのものずばり、「たくさんの」という意味です。

また、たとえば宿での滞在中に、なにかとお世話になったことを感謝したいときには、「grazie di tutto グラッツィエ・ディ・トゥット」と言います。「いろいろありがとう」という意味です。
これまでに出てきた表現をまとめます。

「ありがとう」
Grazie. グラッツィエ
「どうもありがとう」
Grazie mille. グラッツィエ・ミッレ
Grazie tante. グラッツィエ・タンテ
「いろいろありがとう」
Grazie di tutto. グラッツィエ・ディ・トゥット
 

「mille」や「tante」は先に言われることも

もともと「たくさんの」という意味の「mille」や「tante」は、「Tante grazie.」のように「grazie」の前に置かれることもあります。ピノッキオの物語の第5章では、相当おなかをすかせたピノッキオがはやる気持ちを抑えながら卵を割ると、白身と黄身の代わりにヒヨコが飛び出してきて、「ピノッキオさん、殻を代わりに割ってくださって助かりました、どうもありがとう」と言う場面があります。このヒヨコのセリフは、「mille」を先にした「Mille grazie」から始まっていました。しかし「どうもありがとう」と言われても、卵を食べたかったピノッキオにとってはなんとも気の毒です……。

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