悪役のおばちゃんに注目! 「007ロシアより愛をこめて」
ロシア、イギリス、トルコと空間の移動もいろいろあり、街や自然のロケーションを生かしたシーンあり、列車で移動中に小さなコンパートメントでガタイのいい敵のスパイとの闘いありの、いろいろありで前作よりもダイナミックな印象で、これぞ上質なアクション映画といった内容です。ボンドガールも歴代の中でもかなり人気があるようですが、個人的に一番気になったのは敵スパイの小さなおばちゃん。おばちゃん(組織内ではナンバー2と呼ばれています)が、ボンドを殺す目的で屈強なスパイを自分の眼で確認するシーンの表情や仕草とか、本気のシーンなのですが、とても面白くて何度観ても笑ってしまいます。
しかもこの方、作戦に失敗すれば殺されるということを非情な方法で伝えられ恐怖におののく場面とか、変装してジェームスボンドに自ら仕掛けるところろか、とにかくいい顔してるんです。最後まで悪役の鏡です!
いかにもなスパイグッズもいろいろ飛び出す本作。ハイテクなアイテムがまったく歯が立たないシリーズもある007ですが、この作品ではけっこうスパイグッズに救われた感がありますね。あと前作に比べると随分お金をかけたようですが、お金を使わないシーンはとことん使っていないのではと思います。抑えるところを抑えた分、思い切り空撮に使ったりする箇所があったり、そういうメリハリのある作り方も作品をより面白くしていると思います。
■作品名 007 ロシアより愛をこめて
■監督 テレンス・ヤング
■主演 ショーン・コネリー
■商品データ
・DVD/Blu-ray発売有
・発売元 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン