犬の体に良くないNG食材があります!
人間の健康にはよくても、犬の命に関わる食材も
人間にとっては美味しく身体に良いとされる食べ物でも、犬の身体には悪影響を及ぼす可能性がある食べ物があります。犬に避けておいた方がいい代表的な食べ物、11種類をお伝えします。
<INDEX>
- チョコレート・ココア
- 玉ねぎ・長ねぎ
- ぶどう・レーズン
- 生のイカ・タコ・エビ・貝類
- 人間用のキシリトールガム
- じゃがいもの芽・トマトやナスなど野菜のヘタ
- アルコール・アルコールを含む調味料
- 生の卵白
- コーヒー・紅茶
- 加熱した鶏の骨・竹串
- 人間用の加工食品・お菓子
チョコレート・ココア
どのような状態でもチョコレート・ココアは犬にNGです
犬のチョコレート中毒は、食べ物による中毒の中でも早く死に至るもののひとつです。
チョコレートの原材料であるカカオ豆に含まれるテオブロミンの影響で、犬が中毒症状を引き起こすとされています。犬はヒトと比べてテオブロミンの分解がされにくく、成分が長い時間体内に残ることから、中毒症状が出やすくなります。どのように調理しても、中毒の危険性に変わりはありません。
チョコレートと同じくカカオ豆が原材料になっているココア、製菓用のチョコペン、チョコスプレーや一部のアラザンも犬には与えないようにしてください。
【参考記事】
・犬にチョコレートを食べさせると危険!その理由は?
玉ねぎ・長ねぎ
加熱しても、調理後に取り除いてもNGです
犬に玉ねぎ・長ねぎを食べさせることは、生命の危険に繋がります。アリルプロピルジスルフィド、ジアリルプロピリジスルフィドなどの成分の影響で、血液の中の赤血球の膜を酸化変性させてしまい中毒症状を引き起こすとされています。
生で食べても、加熱して食べても中毒の危険性には変わりはありません。同じネギ属のニラ、にんにく、万能ネギ、らっきょう、ワケギも同じ症状が出る危険があるので、犬に食べさせることは避けておきましょう。
中毒を起こす成分は水に溶ける性質のため、調理してから玉ねぎ・長ねぎを取り除いて犬に与えても中毒を起こしてしまいます。カレー、シチュー、ねぎ入りの味噌汁、親子丼、すきやき、オニオンリングやオニオンスープなど、玉ねぎ・長ねぎが目に見える料理はもちろんですが、目に見えなくても調理中に玉ねぎ・長ねぎを使うことが多い料理や調味料も、目を離した隙に犬が食べないように注意してください。
【参考記事】
・犬に玉ねぎ・長ねぎを与えてはいけない理由
ぶどう・レーズン
犬のぶどう・レーズン中毒の原因はわかっていない
犬がぶどうを食べてしまうと、嘔吐・下痢・食欲低下・尿が少量しか出ない、もしくは全く出ないといった腎不全の症状が現れ、最悪の場合は命を落とす危険性も考えられます。
ぶどうやレーズンに含まれるどの成分が犬にとって毒なのかは、現在まだ解明されていませんが、少なければぶどうやレーズン1粒でも中毒症状を起こす可能性があります。巨峰やマスカットもぶどうの仲間なので、犬には与えないほうが良いでしょう。
【参考記事】
・犬にぶどうやレーズンを与えてはいけない理由
生のイカ・タコ・エビ・貝類
生のイカは犬には食べさせないで
生のイカ・タコ・エビ・貝類に含まれるチアミナーゼという酵素がビタミンB1(チアミン)を破壊することで、食欲低下・心臓肥大・めまい・麻痺といったビタミンB1欠乏症の症状が現れ、症状が出たまま放っておくと命の危険もあります。どれぐらい食べるとこのような症状が出るのか、明確な量はわかっていません。
チアミナーゼは加熱することでその働きが失われるため、加熱した状態であればビタミンB1が破壊されることで出る症状の問題はありません。
ただ、弾力が増すことで消化において心配な点もあります。動物性タンパク質は犬が消化吸収を得意とする栄養素ですが、犬は噛まずに丸飲みして食べる性質があり、歯で噛むという物理的な消化をあまりしない動物です。
犬がイカ・タコ・エビ・貝類を食べた時の消化については正確な情報がないため、どうしても食べさせたい場合は加熱した後に細かく刻むようにしてください。
【参考記事】
・犬に生のイカはNG!積極的に与えるべきでない理由は?
人間用のキシリトールガム
人間用のガムと犬用のガムは別物です
キシリトールを摂ることによって体内からインスリンが分泌され、大量になると命の危険があります。喉に詰まらせる可能性もあるため、犬にはキシリトールガムを食べさせないようにしてください。
キシリトール入りのガムは、キシリトールが含まれている量が多くなるので中毒症状が出やすくなりますが、いちごやレタスなど食材そのものに含まれるキシリトールに関しては、ごく微量のため気にしないで大丈夫です。
人工甘味料としてキシリトールを使用しているヨーグルトもあるので、犬に与える時には必ず原材料を確認するようにしてください。
【参考記事】
・犬はいちごを食べても平気?与え方のポイントや注意点
・犬にヨーグルトを与えると健康に期待できること
じゃがいもの芽・トマトやナスなど野菜のヘタ
野菜のヘタは取り除いて
ソラニンやトマチンといった毒性のある物質が含まれています。食べてしまうと嘔吐、下痢、めまいなどが起こり、重症になると、無気力、衰弱といった症状が出る可能性もあります。必ず取り除いてから与えるようにしてください。
【参考記事】
・犬にトマトを食べさせる健康へのメリットと注意点
アルコール・アルコールを含む調味料
どのようなアルコールでも犬にはNG!
犬がアルコールを口にすると下痢、嘔吐や意識障害が起こり、最悪の場合は命の危険もあります。アルコールが含まれる酢、調味料、みりんなども犬が口にしないように注意してください。
生の卵白
生卵の白身だけを食べさせないように注意
生の卵白を大量に摂ると、アビジンという成分がビタミンの一種であるビオチンの吸収を妨げてしまい、皮膚病や無気力といった症状が出る可能性があるので注意しましょう。アビジンは熱に弱いので、加熱した卵白は犬に与えて問題ありません。
また、卵黄にはビオチンが多く含まれているので、生の全卵であればアビジンの影響は気にしないで大丈夫とも言われています。
【参考記事】
・犬に卵を与えると健康に期待できることと、注意点
コーヒー・紅茶
コーヒー豆や茶葉も犬には与えないで!
コーヒー、紅茶といったカフェインを含む飲み物は嘔吐、下痢、不整脈などを引き起こす可能性があります。薄めても飲ませないようにしてください。
加熱した鶏の骨・竹串
飾り用にピックをつけたら、必ず外して
加熱したの鶏の骨は噛み砕くことで鋭く避けるため、消化器官を傷つける可能性があります。竹串、つまようじやケーキに飾ったピックなども、誤って飲み込んでしまうと大変危険です。犬の手作りケーキやごちそうの写真を撮るためにピックをつけること自体はいいのですが、犬に食べさせる前に必ず外すようにしてください。
人間用の加工食品・お菓子
人間用に作られた食べ物は基本的に犬にはNG!
人間用の加工食品やお菓子には犬にとって過剰な砂糖、脂肪、塩分などが含まれています。食べすぎれば肥満になったり、心臓や腎臓に負担がかかり病気になることも考えられます。人間用に加工された食品、お菓子にはネギ類や香辛料、アルコール、カカオなど犬には適さない食材が使われていることもあるため、犬には食べさせないようにしてください。
与えない方が良い食材は、犬が届かないところへ
食事やおやつとして気をつけていても、犬が手を伸ばしたり、ジャンプするだけで届くところに置いていたために食べてしまった。という例が多くあります。万が一犬に適さない食べ物を食べてしまった場合、自分で吐かせようとすると詰まらせてしまったり、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性もあります。
食べてしまった量がたとえ少量でも、自己判断せずに動物病院へ行くようにしてください。
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