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6.3L&457PSのC63が新車時の半額以下に

コンパクトなボディに強心臓を与えられたスペシャルモデル。ライバルM3やアウディRS4より約2L大きい6208ccのV8エンジンは、AMGが初めてイチから設計した自慢のエンジンです。一度は味わいたいその自然吸気ならではのパワー&トルクが、お手頃価格で手に入るようになりました。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

AMGが開発した6.2LのV8をCクラスに搭載

気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はAMG C63(現行)をご紹介したいと思います。
C63セダンundefinedフロント

フロントスポイラーは大きなエアインテークを備え、サイド&リアスカートを装備。前235/40R18とリア255/35R18のワイドタイヤに専用アルミホイールを履きこなします


メルセデス・ベンツのモータースポーツ分野を担うAMGは、このCクラス以外にも数々のハイパフォーマンスモデルを開発しています。それだけでなく、2010年には同社がイチから手がけたスーパーカーであるSLSをデビューさせるほど、スーパースポーツカーメーカーとしての実力を高めています。

そんなAMGが初めて独自設計で開発した6208ccのV8エンジンを、Cクラスに搭載したモデルがC63です。ライバルであるBMW M3が4LのV8であるのに対し、また昨今の小排気量+ターボ風潮を含めたエコカーブームに対しても、鼻でせせら笑うかのように大排気量エンジンを搭載しました。

別の見方をすれば、希少な大排気量マシンです。しかもコンパクトなCクラスに載せちゃったのです。ワクワクします。一度くらい、そのアクセルに足を載せて、感じたこともない大排気量自然吸気エンジンの加速感を体感してみたくなります。
C63ステーションワゴンundefinedリア

ステーションワゴンのC63は2008年4月に登場。セダン同様、AMGデュアルツインクロームエグゾーストがチラッと見えます。オプションで19インチアルミホイールも用意されていました


それだけのモンスターですから、当然新車時価格も相応で、2007年10月にデビューした際の価格は1020万円。それでもM3が996万円からでしたから、約2.2Lの差が24万円と考えると十分魅力的なプライスでした。

さらに登場から6年近く経った今なら、新車時の半額以下で中古車が買えます。原稿執筆時点では2009年式/6.3万km/修復歴なしで408万円から見つけられました。

一方M3の最安値は2007年式/7.9万km/修復歴なしで395万円。C63のほうが高年式で走行距離も少なく、それで価格差はわずかに13万円。

そもそもM3がクーペでC63はセダン(C63クーペは2011年登場のため中古車価格はまだ700万円以上します)ですから、根本的に比べるものではないとわかってはいても、私にはどうしてもC63のほうがおいしく見えてしまいます。

ついでにアウディRS4(2006年登場。新車時価格は990万円から)も調べてみました。台数がそもそも少なく、修復歴なしで見るとわずか2台。安いほうは2006年式/2.8万kmで495万円でした。RS4の走行距離が少ないのは魅力ですが、C63のほうが約90万円安くて排気量が2L大きい(RS4は4.2L)のはやはり魅力的。

ま、なんだかんだいって、結局私は速いハコ、しかもライバルを圧倒する大排気量に魅了されているんでしょうね。

その魅力をみなさんにも伝えるべく、次ページ以降でさらに詳しく見ていきましょう。

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