テクノポップ/アーティストインタヴュー

ウクライナの歌姫イリーナ・ビリク~激動の時代(4ページ目)

ウクライナの伝説の歌姫、イリーナ・ビリクにインタヴュー! 10歳で曲を作り始め、ビル・クリントン元大統領の前でウクライナ代表として歌い、現在のウクライナのポップ・シーンを開拓した先駆者。おまけにインタヴュー中、あの「カチューシャ」まで歌ってくれました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

ロシア語で歌う事は御法度!

ガイド:
lovepoison

Love Poison

あなたは、アルバム『Love. Poison (Любовь. Яд)』で記録的なレコードセールスを成し遂げましたね。これは、初めて、ロシア語であなたがレコーディングしたアルバムなのですか? それ以前は、ウクライナ語で歌っていたのですか?

Love. Poison (Любовь. Яд) (YouTube)

 

イリーナ:
その通り。

ガイド:
どうして、この変化は起こったのですか?

イリーナ:
私は多くのロシア語の歌を書いたから……でも、ロシア語で歌う事は禁じられていたの。私は、それは正しくないと思った。私はアーティストが歌いたい曲をなんでも歌えることを示したかったの。特に自分で作詞作曲したらね。現在、ウクライナには二つの言語(ウクライナ語とロシア語)があります。それは、人々がどちらの言語を喋る事を禁止できないから。何年もこんな状態で私たちは暮らしてきた。政府がすべき正しい決定は、ウクライナでも二つとも公式言語とすること。私の両親は、ロシア語を喋る事を強いられた。そして、今、(政治的に)ロシア語を忘れて、ウクライナ語を喋り始めるように変えようとしている。

友人、フィリップ・キルコロフ

ガイド:
あなたには多すぎるくらいいい曲がありますから、どれを選んでいいか難しいです。でも、私のハートに今も響いている一曲は、「 Снег (Snow)」。フィリップ・キルコロフ(ブルガリア人歌手)も歌っていますよね。どうして彼が歌う事になったのですか?

Снег (Snow) (YouTube)

イリーナ:
irina

イリーナ・ビリク

彼はよくウクライナに来ます。彼は自分の車に私のCDを置いていて、いつも私の歌を聴いてくれていたの。彼は、私がウクライナだけでしか人気がないのは良くないと思ってくれた。私の歌が好きだったから、私の事をソ連崩壊後の国々に広めたかったの。私について人々が知ってくれるように、私の2、3曲の歌を歌う事を申し入れてくれた。そして、人々は気に入ってくれたわ。約10年来の友人よ。私のボーイフレンドは彼の振付師だったの。

 

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