注文住宅/家づくりのイメージづくり・アイデア

これからの家づくり断熱ばかりではなく遮熱機能も大切(2ページ目)

これまで省エネといえば建物の躯体、設備機器といったことに関心がむけられていました。断熱性能を上げて省エネにつなげることもあります。断熱といれば外断熱や内断熱の議論や省エネ機器の開発が主です。このように断熱という言葉は多く聞かれるのですが、省エネには遮熱をどう工夫するかも大切なポイントです。今回は遮熱について学び、省エネ住宅に活かしていきましょう。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


どんな工夫があるの?

室内側に熱が伝わらないような配慮をする必要があり、方法としては次のようなことが考えられます。
外壁のしくみ

外壁のしくみ



1.通気層を設ける
外側の構造用合板と屋根材、外壁材の間に通気層を設け、外壁面に受けた太陽熱を通気層によって棟換気や外壁の上部すき間から廃熱し、構造用合板に伝えないようにする方法である。


2.屋根材・外壁材に熱を吸収しない材料・色を選定する
屋根材で一番遮熱効果が高いのは瓦で、外壁材であればレンガや木の羽目板です。また色の選定に関しては反射率の高い色を選定することです。ただこれらの材料や色は好みの材料でなかったり、メンテナンスの問題、美観の点などもあります。たとえば日射反射率の高い材料としては明るい色で白色なのです。外壁はよいですが屋根には使うことは無理があります。

3.屋根緑化や外壁緑化を行う
直達日射が直接外壁にあたらないように建物を植物で覆う方法です。屋上緑化は屋根に人工土壌を設け、乾燥・日射に強い植物を植えることにより屋根面に熱を伝えない効果があります。室内に対する断熱効果も期待できます。外壁緑化は外壁面から150~300mm程度離したところにステンレス製メッシュや木製ラチスを外壁から持ち出し、常緑ツタなどを這わせることにより熱を軽減し、通気層と同じように外壁から持ち出した部分から排熱することができます。

4.ひさし深くし、外壁面・開口部に直接当たらないようにする
外壁面に対してひさしを深くし、直接日射が外壁に当たらないようにすることも熱負荷を軽減する方法として効果があります。
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