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REIT破綻から学ぶ 不動産投資の極意1(2ページ目)

10月9日、東京地裁にニューシティ・レジデンス投資法人が民事再生手続きの申請を行い、同日、受理されたと発表しました。

佐藤 益弘

執筆者:佐藤 益弘

不動産にまつわるお金ガイド

学べるポイント(1) 不動産価格の下落!?

まず、破綻した理由として、「REIT全体~マーケット環境が変化してしまった」という点が上げられます。

つまり、J-RETIを含めた不動産ファンド自体を見る目が変化し、REIT毎に厳しい目で見られるようになったということです。

具体的には、1.不動産市況自体が悪化した、つまり、ここ数年上昇を続けていた大都市部の不動産価格が反転・下落したため、今まで通りの拡大路線が取りづらくなったため、個々のREITを見る目が選別化されたということです。

市況の変化については、一例ですが、先日のコラム「 2008年基準地価」を見ていただければ、わかると思います。
2008年の基準地価 (全国平均) は、昨年16年ぶりに上昇した商業地の価格が再び下落し、住宅地の下落率も5年ぶりに拡大しました。つまり、ここ数年、高い上昇率が続いていた都心部の地価にも大きな変調が見られるということです。

REITの収入源は、定期的かつ安定的に入ってくる賃料収入(インカムゲイン)と物件の売却益(キャピタルゲイン)ですが、ここ数年は保有物件を入れ替え、つまり保有物件を売却し、新しい物件に組み替えるREITも目立ちました。

また、2002年2月から続いていた戦後最長の景気拡大が終了し、景気の後退局面が鮮明になりました。このことは、8月の月例経済報告(国内景気の基調判断)で「景気は、このところ弱含んでいる」と下方修正されたことから明らかでしょう。
つまり、賃料収入の上昇も大きくは期待できない!と言うことになります。

素人でもわかることですが、市況が加熱すれば、仕入れ価格も上がることになります。また、競争が激しくなることで、新規に購入する物件の立地は限定され、建物自体の質も物価が上昇している事を考えれば、優良な購入物件の価格は、景気後退局面でも大きな値崩れは起こさないと予想されます。ただ、収入が限定的ということであれば、収益率が下がってくることは必然と言うことになるわけです。

学べるポイント(2)信用収縮を見てみましょう!>>
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