子供の教育/勉強できる子どもとできない子ども違い

集中力 vs 継続力、子どもの勉強に重要なのは?

なかなか真剣に勉強に取り組まない我が子に、「集中して勉強してほしい」という思いを多くの親が抱えています。また、「うちの子は、なかなか長続きしない」と嘆く親も同じくらい多くいます。でも、「集中力」と「継続力」を同時に育むのはなかなか大変です。では、まずどちらの力を培うのが正解なのでしょうか? 工夫次第で楽しく培う方法と合わせて紹介します。

西村 創

執筆者:西村 創

学習塾・個別指導塾ガイド

「継続力」をつけるコツは「習慣化」のためのスケジュールづくり

習慣化するためのスケジュール作りにはコツがあります。

習慣化するためのスケジュール作りにはコツがあります。

机に向かって勉強しているんだけど、集中できていないのかどうも成績に結びつかない、という悩みをもつ親は少なくありません。「集中力」が課題となっているケースです。一方、ふだんなかなか勉強しないが、大事なテストが近づくと、集中して勉強し始める。そしてテストが終わるとまたいつもの調子に戻ってしまう。そんなお子さんも多いです。こちらは「継続力」が課題のタイプです。「集中力」と「継続力」を同時に培えれば理想的ですが、なかなか難しいと思います。おすすめはまず「継続力」を身につけることです。

「継続力」をつけるコツは「習慣化」のためのスケジュールづくりです。とりあえず3日間の予定を親子で立ててみましょう。まず子ども自身が計画をたて、親がそれを子どもと相談しながら調整してあげるのがいいでしょう。最初からハードルを上げずに、少しだけがんばれば達成できるくらいの目標を設定した方が長続きします。
 

三日坊主くり返し作戦

うまく立てたつもりのスケジュールも、達成できたのは1日目だけ。2日目で少し及ばず、3日目で半分程度の達成。そしてそのあとのスケジュールは放置……。よくあるケースですね。ここは発想の転換が必要です。どんなことでも、計画通りにうまく進むことなんてあり得ません。だから、スケジュールは変更前提で作ります。3日間計画の翌日の1日は、親子で次の3日間の作戦会議。その3日間を経たら合わせて1週間になります。そして翌日、また次の3日間の作戦会議を行って、ムリのないスケジュール作りをする。これが「三日坊主くり返し作戦」です。

子どもは大人ほど時間感覚がありません。1カ月先でも1週間先でも、はるか先に感じます。だから、長期目標を達成するための長いスケジュールはむかないのです。でも3日間なら大丈夫。三日坊主を、「3日しか続かなかった」と考えるのではなく、「3日続いた」とプラスに考えましょう。3日間計画を繰り返すうちに、大きな目標の達成につながっていきます。
 

書き切ったノート、プリント類をまとめる

「継続力」のいちばんの敵は「モチベーション(やる気)」の低下です。では、どうすればいいのか。すぐにできるカンタンな方法があります。学習したプリント類、ノートをまとめることです。プリントはファイリングし、書き切ったノートは捨てずに、科目別、時系列順にまとめさせるといいですよ。そしてそれらを、3日間計画の次の調整日にざっと見直しするようにさせる。内容をじっくり見直しするよりも、これだけ自分は取り組んだんだということを改めて実感することが大事です。

以前ダイエットに効果的な、レコーディングダイエットが話題になりました。あれは、食べた物を記録することが、客観的な自己管理になり、余計なものを食べないようにしようという自制が働くようになるわけです。また、そうやって抑制した食事の記録を見直すことで、節食を続けたくなる気持ちがムリなく生まれるのです。学習したプリント類、ノートを見返すことで、そのレコーディングダイエットと同じ、継続につながる力をもたらします。

ぜひ、試してみるといいですよ。

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