日本酒/おすすめの日本酒

ますます注目度アップの獺祭/旭酒造(山口)を訪ねる(4ページ目)

「獺祭」の勢いが止まらない。じり貧の日本酒業界にあって急激な右肩上がりを示す注目メーカー。毎年行われる「東京獺祭の会」に参加し、山口県のお蔵と東京京橋にオープンしたBarに伺い、人気の秘密を探ってみた。

友田 晶子

友田 晶子

日本酒・焼酎 ガイド

トータル飲料コンサルタント。ソムリエであり日本酒・焼酎きき酒師。アルコール飲料と食全般に携わる。キャリア30年の経験と女性らしい感性で愛好家・プロ向けに的確な情報を提供。日本料飲サービス向上研究会会長。藝術学舎・非常勤講師。著書多数。(一社)日本のSAKEとWINEを愛する女性の会(SAKE女の会)代表理事。

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獺祭のその先とは……

居酒屋

山口市内で獺祭と白身魚のお造り。フグもいい。

先日発表された売上推移は、平成19年度で7億4000万円、純利益6000万円。平成23年度で25億1000万円、純利益3億2000万円。純利益は5年で5倍強の成長である。こう書いては申し訳ないがジリ貧の日本酒業界においてこの数字である。酒類業界関係者は「2割3分とは本来米のまわり23%を削るという意味。まったく反対のことをしている」とか「あそこまで削れば麹が繁殖しないので味がしない」とか「製法を聞きに来ないから教えない」などとおっしゃる人もいる。それは正しいのだろう。しかし、消費者はそんな切り口どうでもいい。時代に合った味わいとスタイリングでおしゃれに楽しめればいいのだ。だからこそ売れている。「その先へ」もスペック未公表。これは企業秘密ということもあるだあろうがお客様にとってスペックは大して重要ではないからでもあるという。

東京獺祭の会

東京獺祭の会にてご挨拶される桜井社長

ただ、高品質の山田錦は不足気味だ。獺祭が四季醸造(年に4回酒を造ること、通常は年に1回)に拍車をかけ製造量をあげていけば、この先さらに山田の不足と価格高騰となる。これで他の蔵が困るということはあり得るだろう。
現社長が蔵に戻り3代目社長に就任した昭和59年、蔵は廃業寸前だった話は知られたところ。山の中の小さな蔵が目指す「その先」は、さてどこなのだろうか。
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