Kinectを中心に、全てのエンターテイメントを集約する

CALL OF DUTY:GHOSTSの図

CALL OF DUTY:GHOSTS。精密なグラフィックで描かれるカワイイ犬の登場がちょっと話題に。

この状況下でXbox Oneはどういった方向性のハードになるのか、ざっくりと要点だけご紹介します。まず、最も大きいのはKinectが全てのハードに同梱されることでしょう。しかも、従来よりもパワーアップした新Kinectです。視野角が広くなっていて、これまでよりも狭い場所でも使えるようになるようです。この点は日本のユーザーには嬉しい変更ですね。また、従来よりも細かい関節の動きや、顔の表情、心拍数までもが読み取ることができ、最大6人まで検知することができます。

また、Kinectは音声認識にも対応しています。発表会ではKinectを使って、「Xbox on」と言うだけでハードが起動し、「Watch TV」と言えばテレビ番組が表示、テレビや映画、音楽、ゲームにインターネットといったあらゆるエンターテイメントがXbox Oneを通じ、一声かけるだけで好きなものが瞬時に目の前に登場する様を披露しました。まさに、All in Oneといった感じの、未来感溢れるプレゼンテーションです。

ゲーム面に関しては、Xbox Liveを強化、ゲームのクラウド化を図ります。セーブデータのクラウドに保存や、ゲーム動画のアップデートはもちろん、クラウド上でゲームの演算処理を行う、というようなことまで視野に入っている模様です。このために、従来は1万5,000台だったサーバーを今年中に30万台にまで拡大するというのですから、マイクロソフトの本気も伺えるというものでしょう。

もちろん、ハードの性能は飛躍的に向上し、従来のゲームもグラフィックが大幅に強化されます。戦争ものFPS(ファーストパーソン・シューティング)の代名詞、Call of Dutyシリーズの新作となる『Call of Duty: Ghosts』や、サッカーゲームの『FIFA 14』、レーシングゲームの『Forza Motorsport 5』など、北米で人気のゲームが紹介されました。

日本市場とのギャップ

Kinectの図

日本では、Kinectは全く普及しませんでした

大変にパワフルで、未来感もあり、ワクワクする話がたくさんありますが、問題はこれが日本市場でも同じように盛り上がるかです。まず、大きな柱であるKinectが日本では全く受け入れられず、普及しませんでした。日本でKinectが使われにくい理由の1つには、居住環境の狭さがあり、それは新しくなったKinectである程度改善されるのかもしれません。

しかし、根本的に、日本でXboxを買うようなユーザーの多くはファミリーではなく、いわゆるコアゲーマーと呼ばれる人達で、彼らはシンプルでダイレクトな、自分の体を動かして遊ぶ操作方法よりも、多少複雑だったとしても、反応速度と精密な操作に優れる従来のコントローラーを好む傾向にあります。日本ではKinectが全てのハードに同梱される、ということが大きなインパクトを生まない可能性があります。

さらに、ゲーム以外の映画や音楽、テレビなどのエンターテイメントに関して言えば、北米と同等のサービスが日本でも展開されるかという点には大いに疑問があります。現世代のXbox360においても、こういったサービスの発表は北米での実施が前提のものが多く、日本と北米で同等の内容の展開が行われるとは限りませんでした。

そして、ゲームそのものに関して言うと、今回の発表で登場したゲーム群は、必ずしも日本でパワーを持つものではありません。Call of Dutyシリーズは日本でも認知の高い洋ゲーではありますが、Xbox 360とPS3のマルチで発売されると、圧倒的にPS3版を買うユーザーが多いのが現状です。

つまり、Xbox Oneの発表は、魅力的ではありましたが、日本の市場にマッチしない部分をそのままに展開すると、北米のようには盛り上がらない可能性が高いと言えます。事実、Xbox360はそうでした。