離乳食/離乳食の進め方

噛む力をつけるには、「噛みやすい食事」を

噛むことは脳や体に良いとは知っていながら、どうやって子どもに噛ませていいかわかりにくいですよね? 実は硬い食べ物を与えているだけでは噛めるようにはなりません。

川口 由美子

執筆者:川口 由美子

離乳食・幼児食・妊娠中の食事ガイド

かむ力が子どもの脳に刺激するということを耳にしたことがある人もいるかと思います。でもまだドロドロのものを飲み込んでいるような気がする離乳食期。赤ちゃんは果たして噛んでいるのでしょうか。

 赤ちゃんのモグモグを大切に

つぶし

いつまでもつぶした離乳食になっていませんか?

歯ぐきしかなかったり、前歯だけのときは、すりつぶす機能はあるものの、まだ十分ではなく飲みこんでしまうことが多いのであせることはありません。ただ、歯ぐきで押しつぶすようには自然としているはずです。赤ちゃんが食べているときに、お母さんも口をモグモグと動かすと赤ちゃんの口の運動を助けることができます。そのモグモグの運動が噛むことにつながります。

 しっかり噛むことの意義

しっかり噛むことで食べ物を細かくくだけることに加えて、噛むことで唾液が(よだれが刺激されて)分泌されるので、消化・吸収をよくします。各種栄養が無駄なく吸収できるということはとても大きな利点です。

噛みやすい食事を

「赤ちゃんに固いものをあげたら噛む力がつく」と勘違いしていませんか? 赤ちゃんの成長にもよりますが、するめなど固いものをただ舐めているだけというのでは、噛む力がつくとはいえません。

反対に小さく切ってばかりでも、もちろん噛む力を育てることはできません。少しやわらかい食材に、多少硬めの食材をまぜてみるといいでしょう。たとえば、お好み焼の中に、少し硬いにんじんやひき肉をいれてみたり、豆腐とひじきをまぜて片栗粉で固めて焼いてみたりすることが一番の近道です。食べられる食材のバリエーションが増え、噛む力をはぐくみ、栄養も摂取できます。

葉物や肉は固いので、「うちの子は嫌いなんだ」と思われがちですが、好き嫌いではなく、噛めない可能性もあります。そんな時は、しっかり噛めるように軟らかい食材と組み合わせるということを忘れずに、お好み焼や卵焼き、蒸しパンなどに混ぜ込んだり、小麦粉や片栗粉を使って軟らかく固めてみてくださいね。噛む力が付いた頃には、すっかりその味も覚え、葉物やお肉も食べられるようになっているかもしれません。

噛みやすい食事を作ってあげるように心がけていれば、噛める子どもになるはずです。試してみてください。そして時折でいいので「噛んでいるかな?」とチェックしてあげてくださいね。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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