フットサル使用で体育館を借りることは簡単ではない
前回の記事【ホームグラウンドを探す】で書きましたが、フットサルは本来体育館などの屋内で行うスポーツですが、国内のフットサルプレーヤーにとって「フットサルをする場所」と言うと、屋外の人工芝コートの方が一般的かもしれません。それを証明するように、以前iOS向け無料電子書籍【フットサルのすすめ】を製作するにあたり行ったフットサルプレーヤーへのアンケートの中で、私自身が驚いたことのひとつに、「体育館でフットサルをしたことがない」という人の多さがありました。ある女性プレーヤーからは、「体育館でもフットサルってできるんですか?」と逆に聞かれてしまいました。そんな方々の多くが「周りに貸し出してくれる体育館がない」とおっしゃっていました。
私自身は初めてフットサルをしたのも体育館ですし、今もなおフットサルはほとんど体育館でやっています。ですが、こちらも前回の記事で書きましたが、「壁が痛む」などの理由でフットサル使用には貸し出ししないという体育館も多く、フットサルでも使用できる体育館の多くが地元の方(在住・在勤・在学)向けに貸し出していて、倍率も高く、そういった環境がない方々にとって、フットサルを体育館でプレーするというのは簡単なことではないようです。
国内にはかなりの数のフットサルコートがありますが、その多くが天井・壁などに網が張ってあるだけの外コートであり、それゆえ「冬は寒いからフットサルをやらない」なんて声もありました。単純にもったいないなと思い、何か解決策はないかと考えました。そして、まずは行動をと思い、どんな地域でも必ずある場所という理由で、数カ所の学校や自治体にお話を聞きに伺いました。
その多くで「市(区)や教育委員会の判断なので」などと言われたのですが、何カ所かの学校、自治体では少し違った問題点などを伺え、実際体育館を見せてもらい、そのお話の真意も確認させてもらいました。
貸し出しできない理由1~窓・誘導灯などの設備
まずは、窓・誘導灯などの設備。フットサル使用に貸し出してくれる体育館の窓や誘導灯などは、ボールが当たっても割れない仕様になっていたり、保護するためのマットやネット、カバーがされていたりしますが……。
強化ガラス
誘導等保護カバー
マット
学校の体育館ということもあり、見せて頂いた体育館の多くがその仕様になっていませんでした。
貸し出しできない理由2~備品を置いていない
ゴール
フットサルの大きさのゴールはもちろん、たまに見るちょっと小さめのゴールすら無い学校が多かったです。また、それらを学校として購入する予定も、購入することもできないと。よって、上記理由などで貸し出しすることが出来ないとのことでした。