赤ちゃんが生まれてお兄ちゃんやお姉ちゃんになることは、子どもにとって一大事! お母さんの愛情を独り占めできなくなってしまうし、周りの人も注目してくれなくなってしまう? 2人目以降のお子さんが生まれたお母さん、お父さんも、赤ちゃんという小さな家族が1人加わるだけで、てんやわんやの毎日だと思います。上の子の気持ちのアピール方法も、赤ちゃん返りだけではなくパターンも色々です。

そんな時にこそぜひ、上の子のタイプにぴったりの絵本を読んで、気持ちを共有する、短くても濃い時間を持ってみてはいかがでしょうか。お兄ちゃん、お姉ちゃんになった小さな子の揺れる気持ちが、これからご紹介する3冊の絵本に表れています。

かまってタイプの上の子に『はらっぱにライオンがいるよ!』

赤ちゃんのお世話や家事で手いっぱいのお母さんに遊んでもらえず、手持ち無沙汰な「チム」の頭の中に空想が広がり、ライオンが登場します。お母さんに話しても、もちろん信じてくれません。何度も何度も、ライオンの存在をお母さんに訴えるチム。もしかしたら、チムには本当に見えているのかもしれませんね。お母さんは、チムと同じ目線に立ってお話を作り、チムの中に広がる世界を広げてくれます。お母さんの空想によって、お話は巨大なドラゴンが出てくる展開に。忙しい中でもユーモアを忘れないお母さんがすてきです。残念ながら、絶版となってしまったこの絵本。図書館などで探してみてください。


いじけタイプの上の子に『ごきげんなすてご』

泣いて、おっぱいを飲んで、また泣いて、オムツを替えてもらって。「あたし」から見たら「おさる」みたいな弟に夢中で、話しかけても上の空のお母さんに愛想を尽かし、自ら“すてご”になり、もらってくれる人を探すという驚きのストーリー。お金持ちで自分だけをかわいがってもらえる家に住むのが理想だけれど、そんな人は現れてくれないどころか、通り過ぎる人もなかなか声をかけてくれません。すてごの仲間入りをした動物たちも、やがて次々にもらい手が見つかったり、飼い主のところに戻っていったりしてしまいます。意地を張っていた「あたし」も段々寂しそうになってくる様子に、読んでいる方も切なくなりますが、そこに最高のもらい手が現れました!

「赤ちゃんなんてかわいくない!」と正直な気持ちを吐き出した「あたし」。その気持ちを、「あたし」自身もお母さんもお父さんも受け止めて、葛藤や試行錯誤を繰り返しながら、新しいメンバーが加わった家族の関係が落ち着いていくのでしょうね。

 >>“自分を出さない”のもアピールの1つ