妊娠の基礎知識/妊娠の基礎知識

妊娠中の適切な運動量

妊娠中の運動は、どんな運動が適している? どの程度、運動したらいい? 注意点は? 妊娠中の運動について、産科医からのアドバイス、その3です。

赤岩 明

執筆者:赤岩 明

妊娠・出産ガイド

妊娠中の適切な運動量は? 産科医からのアドバイス

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妊娠中の運動:マタニティーエアロビクス

妊娠中の運動は、どの程度が適切なのでしょうか? お仕事をされている方もいろいろ、専業主婦の方もいろいろですから、全ての妊婦さんに一律の答えはありませんが、次のような話をすると、皆さん、何となく判ってもらえるようです。

妊婦の方に「どんなお産がしたいですか?」とお聞きしたとき、最も多い答えが「できるだけ、自然なお産がしたい」というものです。そこで、少し考えてみましょう。

自然界の動物は、毎日の飲み水や食料を自分で動き回って獲得できなければ、出産どころか生きることもできません。しかし、動物園のように住む場所、飲み水、食事が与えられ、動く必要がない動物の場合、出産は飼育係がつきっきり、出産費用が数百万円かかることもあります。

「自然なお産をする」ということは、自然環境の中で、自分とおなかの赤ちゃんのために、毎日の飲み水や食料を獲得する位の活動が必要だ、ということです。コンクリートに囲まれ、水も食物も、お金を出せば手に入るというのは、動物園の動物と同じ状態なのかもしれません。

実際に、今の日本で、野生動物と同じ生活は出来ませんが、豊かな自然の中で、自分が生きるためにどの程度の活動が必要なのか、イメージしてみましょう。妊婦さん方のイメージでは「身体を動かす活動が、少なくとも3時間位」が、最も多いようです。私も、そんなところだと思います。

生活が便利すぎて、活動が足りない方は、ウォーキングなどで補うことが必要です。毎日30分の散歩から、始めてみましょう。生活の中で、毎日続けられる活動が、 妊娠中に適切な運動の目安です。「毎日、3時間歩いています」という方は、それが、その人に適しているということです。もし、週1~2回のマタニティービクス、ヨガ、スイミングなどが心地よく、ストレス発散になる方は、あなたの身体が喜んでいるのですから、ぜひ、継続して下さい。

妊娠中の運動・スポーツの注意点
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これまで、妊娠中の運動について紹介してきましたが、最近、産後の運動についての関心が高まっています。次回は、妊娠前の体型を取り戻すための情報を紹介したいと思います。
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