走行距離5万km以下でも新車時の半額以下
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はフォードマスタング(現行型)をご紹介したいと思います。グリル中央にはフォードのマークではなく、初代マスタングから連綿と受け継がれるギャロッピングホース(駆け抜ける馬の姿)。ちなみに写真はV8クーペで、V6はグリル内の丸いライトが備わりません
本国アメリカでの販売開始は2005年でしたが、日本では少し遅れて2006年6月に登場となりました。1964年にデビューした初代のイメージを見事に踏襲したそのスタイルは、当時を知る人々を中心に大いに受け入れられたようです。
とはいえ、それによって爆発的に売れたか?と言われれば否と言わざるを得ません。なにしろ2006年の日本といえば、2代目トヨタプリウスを筆頭としたエコカーや、日産セレナなどのミニバンが人気を誇っていた時代。憧れだけで家族を説得できるほど、日本のおとーさんは強くないのです。
一方で、当時を知らない若者からすると、新鮮なデザインのスペシャリティクーペであり魅力的だったのですが、新車時価格 が390万円~530万円では、なかなか手が出しにくかったと思われます。
しかし登場から7年近く経ち、来年には新型が登場すると噂される今となっては、中古車がかなりおいしくなっています。例えば原稿執筆時点での最安値は178万円。V6クーペの2007年式、走行距離は4.5万kmです(修復歴なし)。
標準装備となるアルミホイールはV6クーペが16インチ、V8クーペとコンバーチブルが18インチ。またV8の場合、マフラーは2本出しで、リアのエンブレム中央に「GT」(V6はギャロッピングホース)となります
V6エンジンを積んだV6クーペではなく「マスタングならやっぱりV8エンジン」という方も多いはず。では中古車はいくらなのか? V8クーペの新車時価格は460万円でしたが原稿執筆時点で、228万円(2008年式/3.1万km/修復歴なし)から見つけることができます。
つまりV6もV8も新車時の半額以下から見つけることができるのです。ちなみにフォードディーラーですら、V6クーペが205万円(2007年式/3.7万km/修復歴なし)から選べます。
6~7年前の車ですから新車時の半額以下と言われても、それはそうだろうと思われる人もいるでしょう。しかしここで注目して欲しいのは、意外と走行距離が少ないということです。上記の例だけでなく、5万km以下の中古車がとても多いのです。
これはガンガン使われる実用車ではなく、趣味性の高い車だからこそかも知れません。7年前は家族を説得する自信がなかったという方や、高くて手が届かなかったという方も、これならもう一度検討してみようかと思われるのではないでしょうか。
ではデザインや価格、走行距離以外に、マスタングの中古車の魅力はどんなところにあるのか。次ページ以降でさらに詳しく見ていきましょう。