男ってバカだよね~
まだこの曲を聞いたことのない方のために、大まかな説明をしておきますと、女性からどんな態度を取られても、それを好意的に勘違いして「オイラを誘ってるんだろ?」と受け取ってしまう、トンでもなくモテない男の歌なんです。下品さはやや抑えられているものの、基本路線は今までの歌と変わらないのですが……。まず最初に気付いたのは、タイトルでもあり、効果的なリフレインの歌詞でもある「もしかしてだけど」というフレーズの絶妙さ。自身のとんでもない妄想に対して「♪もしかしてだけど」とエクスキューズする姿からは、見当違い男の上から目線がひしひしと伝わってきます。
「あくまでもオイラの思い込みなんだから、それが図星だったとしても、逆ギレしないでくれよっ」とでも言いたそうな素っとぼけた腹積もりが、この短いフレーズに込められてます。しかも誠に残念なことですが、大なり小なり似たような思い込みを、ほとんどの男性が腹に秘めてるんですね。
それもあって、女性にとっては「男って相変わらずバカよね~」と笑い飛ばせる構造になっています。こうして女性の支持を取り付けたことは、どぶろっくにとって大いなる飛躍となることでしょう。
単純そうでいて、実は奥深い
ちなみに、シンプルでストレートな歌詞に誤魔化されがちですが、作中にツッコミのフレーズを一切入れることなく、あくまでも一人称で歌っている中で、聴き手を爆笑の渦に巻き込むというのはかなりハイレベルな技術です。ここでも「もしかしてだけど」のフレーズが効果を発揮してますね。ここまで歌詞の巧みさについて考えてきましたが、一度聴いたら耳から離れなくなるあのメロディも、大いに貢献していますね。以前から芸人離れした曲作りの上手さには定評のあるどぶろっくですが、今回の曲は客席を一つにしてしまうほどのノリの良さがあって、時々歌ってる2人がゆずに見えてくるほど(笑)。
女性ファンを味方につけたことで、これまでの下ネタソングを歌っても、以前のようにドン引きされることはないのでは。昔からの男性ファンから「どぶろっくも丸くなったな」なんて言われることなく、これまでの路線も継続して突き進んでいけば、もしかしてだけど、紅白歌合戦のステージだって夢じゃないのでは?
♪そういうことだろっ