なかなか成績が上がらないケース
今度は、なかなか成績が上がらないケースの紹介です。早速、グラフを見てみましょう。成績変化のパターン2
ケースD(なかなか成績が上がらない)
まずは、Dのケースです。数回、偏差値が上がりも下がりもしなかった期間が続いた後、突如アップします。これは、その子にやる気の“スイッチ”が入った可能性があります。このタイミングに何があったのかを振り返り、その子の良さを伸ばしてやるのが良いでしょう。また、成績を総合的に評価するのではなく、まずは苦手な教科に目をつぶり得意な教科を伸ばしてやるといった、勉強にメリハリをつけてあげるのも良いでしょう。ケースE(変動が激しい)
次に、Eのケースです。非常に成績の変動が激しいケースですね。こういう子は、現在の勉強の仕方に問題がある可能性があります。それは塾の指導方針がまちまちだったり、あるいは塾の指導方針とは違ったやり方を本人がやっていたりと、どこがどう問題なのかはその子にもよります。いずれにせよ、行き当たりばったりのことをやっていたり、あれもこれもやらなければいけないと思いこんでいて「勉強=作業」になっていたりと、誤った勉強の仕方をしている可能性が高いと考えられます。本人や塾の先生とよく話し合って、まずは、どこが問題なのかを見つけることが大切です。場合によっては、塾を変えたり、勉強する量を減らしたり、何らかの対策を講じましょう。
ケースF(中だるみ)
最後に、Fのケースです。実力は、偏差値55以上あると考えられますが、順調に上がった後、ずるずると下がり続けています。これはよくある「中だるみ」の現象です。ただし、このケースには、2通りの原因が考えられます。成績が上がったことを良いことに、本人が油断して勉強をさぼっているケースです。「志望校のことを考える」「今度の模試では何点をとる」といった、本人に具体的な目標を持たせることが大切です。
もう一つは、ある程度成績が上がった後、下がったときに自信を失っているケースです。成績や偏差値といった数値は、上がることもあれば下がることもあります。本人としては、今までと同じようにがんばっているのですが、いまいち結果に結びついていないことで、焦りを感じているかもしれません。あれもこれも欲張らずに、まずはできることからコツコツとやることが大切です。好きな教科や得意な分野などを重点的にやって、自信回復に努めましょう。